高速道路を走るのは ちょっと不安なんだよね。
知っておいてほしいポイントは、3つ。
- 事前の情報確認。
出口、サービスエリア、料金など。
- 一般道よりスピードが速いことによる影響。
風、雨の影響、合流や出口付近の速度差など。
- すぐには止まれない。
ガス欠、トイレ休憩など。
ポイントを押さえて準備万端にしておけば、精神的に楽になります。
高速道路は時間短縮というメリットがありますが、転倒や事故での被害は大きくなりやすいといったリスクもあります。
高速道路の基本情報と注意点を解説していきます。
基本情報。
知ってる情報は飛ばして下さい。
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高速道路を走れるのは、何ccから?
※126cc以上で高速道路の走行が可能となります。
いわゆる原付一種(50cc未満)、原付二種(125cc未満)は走行できません。
高速道路に入ってしまうと、通行禁止違反となってしまいます。
原付一種:2点減点、反則金5,000円。
原付二種:2点減点、反則金6,000円。
侵入してしまった場合、近くに料金所があればそこで指示を受けます。
料金所がないときは路肩に停止して非常電話や携帯で管制センター、警察に連絡します。
安全確保の為に、ガードレールの外に出て、なるべくバイクから離れて下さい。
※126cc以上:正確には 125cc以上が通行可、125cc未満が通行不可となります。
しかし 125ccと書いてしまうと、125ccクラスのバイクは通行できるのか出来ないのか分かりにくいので、敢えて「126cc以上」と書くことがよくあります。
最高速度。
最高速度は、100km/h。
※一部区間で、120km/h。
最低速度も決められていて、50km/hです。
渋滞など特別な事情がない限り、50km/h以下で走ることは出来ません。
小排気量のバイクは最高速度に注意。
126ccから250ccぐらいのバイクの中には、最高速度が120km/h まで出ない車種も存在します。
120km/h出たとしても、追い越しが難しかったり、上り坂で失速したりすることは有り得ます。
走行中はアクセルを常に大きく開け、限界間近のエンジンが唸るなど、精神的にも負担がかかります。
小排気量のバイクで高速道路を走るときは、なるべく左車線をおとなしく走り、休憩を多めにとることをおすすめします。
2人乗りの条件。
- 年齢20歳以上。
- 免許を取ってから3年以上経過。
一般道の2人乗りの条件。
免許を取ってから 1年以上経過。
違反すると、
2点減点、反則金12,000円となっています。
非常電話。
高速道路には、故障や事故が起きたときの為に緊急用の電話が設置されています。
設置場所は、
- 基本は、1kmおき。
- トンネル内は、200mおき。
- インターチェンジ。
- パーキングエリア、サービスエリア。
- バスストップ。
- 非常用駐車帯。
受話器を取ると「道路管制センター」に繋がります。
すぐに電話したいのに非常電話まで遠いなどというときは、携帯電話で「道路緊急ダイヤル#9910」にかけて下さい。
事前にスマホの電話帳に登録しておくと番号を忘れてしまっても安心です。
#から始まる特殊な番号なので、電話帳に表示される位置も確認しておきましょう。
ドコモ、au、ソフトバンク以外の携帯は#9910にかからないので、警察(110番)にかけて下さい。
本線上で電話をかけるとき、そして待つときは、ガードレールの外に移動してなるべくバイクから離れます。
後続車がバイクに追突してバイクが飛ばされることを想定してバイクの後方で待機します。
三角表示板。
高速道路上で、故障・パンクなどにより止まってしまったときには、停止表示器材の設置が義務づけられています。
三角停止表示板か停止表示灯を設置しないと、反則金6,000円・違反点数1点が課せられます。
詳しくは、こちらをご覧ください。
おすすめ商品はこちらをご覧ください。
ガス欠は違反。
ガス欠で止まってしまうと、反則金:7,000円・違反点数 2点が課せられます。
基本的にSA (サービスエリア) にはガソリンスタンドが設置されていますが、ガソリンスタンドの無いSAもあります。
ガソリンスタンドの場所は事前に確認しておきましょう。
車線。
左側の車線を走行するのが基本です。
右端の車線は「追い越し車線」で、追い越した後も走り続けると違反となります。
左端にある「路側帯」も走行できません。
追い越し車線を走り続ける違反をすると、
1点減点、反則金6,000円となっています。
路側帯走行での違反は、
2点減点、反則金7,000円となっています。
渋滞時の対応。
後続車との距離が離れているときは、ハザードランプを点けます。
速度が落ちていることに少しでも早く気付いてもらうための合図です。
義務ではありませんが、多くの人が認識している合図です。
事前の情報確認。
一般道とは異なる事が沢山あるので、慣れていない人ほど事前の準備が大切です。
首都高速などはバイクでの2人乗りが出来ない区間があります。
新東名高速道路、東北自動車道の一部区間は最高速度120km/hです。
こういった特殊なパターンも調べておかないとなかなか分かりません。
入口・出口・料金。
おそらく入口、出口、料金は多くの人が確認するでしょう。
高速道路ではUターン出来ないので、特に出口の確認は重要です。
ナビを使用するとしても、ナビの故障やバッテリー切れを想定して、出口の名前ぐらいは覚えておきましょう。
SA・PA。
走行中は、走ることに集中していて 体の疲れに気付きにくいことがあります。
長時間の走行となる場合は、SA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)の場所を確認しておき、こまめに休憩することをおすすめします。
目安として、PAは15km間隔、SAは50km間隔に設置されています。
※あくまで目安です。
また、基本的にSAにはガソリンスタンドが設置されていますが、これも確実ではありません。
SA・PAの場所、施設の確認、特にガソリンスタンドの有無は必ず確認しておきましょう。
※高速道路でのガス欠は違反です。
反則金:7,000円・違反点数 2点
出入口、料金やSA、PAの場所は公式サイトで確認できます。
公式サイトへのリンク。
NEXCO 西日本。
NEXCO 中日本。
NEXCO 東日本。
ドラぷら(NEXCO東日本)。全国の高速道路情報サイト。
JB本四高速。本州四国連絡高速道路株式会社(瀬戸内海のしまなみ海道、瀬戸大橋、明石海峡大橋~淡路島~大鳴門橋の3つの道路)
リンクは全て別タブで開きます。
高速道路の公式サイトで「割引」情報を見ることが出来ます。
ETC割引。
通常の割引の他にも、季節限定などの割引が行われることがあります。
通常の割引。※NEXCO東日本
- 平日朝夕割引。
朝:6時~9時 夕:17時~20時
- 休日割引。
地方部の高速道路(詳しくは上記 公式サイトで確認してください)
- 深夜割引。
毎日 0時~4時
天気予報。
雨が降ってきたからといって、簡単に止まってレインウェアを着ることは出来ません。
雨の中、レインウェア無しの100km/h走行は かなり辛いので、天気予報は必ず確認するようにして下さい。
自分の住んでいる地域は晴れでも高速道路上は雨かもしれません。
走行する地域の天気予報を確認して下さい。
荷物やナビ(スマホ)などの雨対策も事前に考えておくほうがいいでしょう。
タイヤの空気圧。
タイヤの空気圧が低いときにスピードを上げると、タイヤが波打つような形に変形することがあります。
「スタンディングウェーブ現象」と呼ばれる現象です。
タイヤが熱を持ち始め、さいあく破裂してしまいますので、高速道路を走る前にタイヤの空気圧チェックをしましょう。
空気入れやエアゲージを持っていなくても、ガソリンスタンドやバイク屋でチェックしてくれます。
※長時間走行してタイヤが熱くなっているときは正確に計れません。冷ましてから計るか近所の店でチェックして下さい。
※ガソリンスタンドは基本的に車用なので、バイクのタイヤ周りのパーツが邪魔となって使えないことがあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
一般道よりスピードが速い。
大きく分けて 2種類の影響があります。
- 雨や風など体に直接感じる影響。
- 合流時の速度差など感覚や操作に関する影響。
注意すべきポイントを交えて順番に説明していきます。
雨・風・虫。
一般道よりスピードが速いので、ぶつかってくる雨、風、虫の威力が増します。
昔、「カナブンの足が顔に刺さった」という話を聞いたことがあります。
ウェア類。
ウェア、レインウェアは、バイク用がおすすめです。
バイク用は、風をはらんで膨らんだり、バタついたりしないように作られています。
風でバタつくと不快なだけでなく、抵抗が増えて疲れやすくなります。
ウェアが膨らんでしまうと、風に煽られて危険なこともあります。
バイク用のウェアを持っていない人は、なるべくタイト目で(バタつきにくい)風が侵入しにくいウェアを着るようにして下さい。
冬は、防風効果の高いバイク用のウェアを着ていないとメチャクチャ寒いです。
ヘルメット。
ヘルメットはシールド(顔の前を覆う透明のカバー)付きにしておくのが無難です。
風はまだなんとかなっても、雨や虫が顔に当たると かなり痛いです。
目に当たると痛いどころでは済まないおそれもあります。
シールドが無いヘルメットを使っている人も、ゴーグルや眼鏡、サングラスなどで目を守るようにして下さい。
横風。
スピードが速いと、横風で動いてしまう距離も長くなります。
精神的な不安も大きくなります。
前からの風圧だけでなく、横風にも注意が必要です。
高速道路では、トンネルの出入り口や高架など風の強い場所に「吹き流し」が設置されています。
吹き流しの角度と向きで、風の強さと向きが分かります。
吹き流しの角度による目安。
角度 | 風速 |
---|---|
90度 | 風速約10m以上 |
45度 | 風速約5m以上 |
30度 | 風速3~4m |
風速10mになると、普通乗用車で横に流される感覚が出始めると言われています。
吹き流しが真横になっていれば、最低でも風速10mの風が吹いているということなので、注意して走行するようにして下さい。
強い横風の対処法。
・少し速度を落とす。
吹き流しが水平近くになっているのが見えたら、
流れの妨げにならないよう注意しながら少し速度を落として、左車線の左寄りを走ります。
車線の中央を速度を落として走っていると、追突や無理な追い越しをされる危険があるので、左寄りを走ります。
左端ではなく左よりです。左すぎると、右から風が吹いて流されたときにスペースがなくて対処しにくくなります。
横風で動いてしまったときは、焦って素早く元に戻ろうとしないことが重要です。
スピードが速いときに急に左右に動くのは危険です。
公道は常に路面が綺麗だとは限らないので、急激に左右に動かず、なめらかにゆるやかに動くようにして下さい。
・伏せる。
上半身を伏せると、風の影響が減ります。
ただし、慣れていないとハンドルに力が加わったり、ニーグリップが甘くなったりといった弊害が起こりがちです。
ニーグリップで体を支えることを意識して、無理のない範囲で体を伏せて下さい。
吹き流しのある辺りを通り過ぎたら、後続車に注意しながら元の速度に戻します。
通常時の走行位置は、前の車のタイヤの位置に沿って走るのがおすすめです。
タイヤとタイヤの隙間から落下物が現れたときに踏む可能性が減るからです。
向かい風。
大型の風防(スクリーン、ウインドシールド)が付いていれば影響は少ないのですが、付いていないバイクは走行風をモロに体で受けることになります。
時速100キロの走行風は、風速27.777…メートルです。
※台風が風速17メートル以上。
風圧に耐えようとすると、体が強張ったり、腕に力が入ってしまったりと乗車姿勢が崩れてしまうおそれがあります。
また、力が入り続けていれば疲れてきます。
走行風に耐えるのではなく、もたれ掛かるようなイメージを持つと力を抜きやすくなります。
手に力を入れず、上半身を軽く前にあずけるような感覚です。
専用、汎用のスクリーン。
有名車種に乗っているなら、専用のスクリーンが販売されていることがあります。
小型のスクリーンでも何もないよりは楽になります。
高速道路を多用する人は、検討してみてはいかがでしょうか。
私も小型のスクリーンを使用していました。
楽になることで緊張感が減り、リラックスして走れるのがいいですね。
複雑な形状である「上半身」に風を受けるよりも空気抵抗が少なくなり、最高速度が少し上がるという効果も出ます。
危険回避。
速度が高いほど停止するまでの距離が伸びます。
車間距離は、100km/hで100m。80km/hで80mとよく言われます。
これは停止距離から考えられた数値だと思われます。
白い破線の中央線(センターライン)は長さ8m、線の無い部分が12mで合計20mとなっています。
車間距離の目安として使うことが出来ます。
前の車もいきなりピタッと止まるわけじゃないでしょ。
徐々にスピードを落としていって停止するんだから、車間距離はもっと短くてもいいんじゃないの?
前の車が通過した後に「落下物」を発見!
なんてこともありますから、車間距離を詰めるのはやめましょう。
落下物。
バイクは速度が高いほど直進安定性が高くなり、左右に動きにくくなります。
前の車のタイヤとタイヤの間から落下物が現れる。そして思ったほど左右には動かない。
という危険を避ける為に、前走車のタイヤの位置に沿って走るようにして下さい。
ただし、前走車が何かを踏んで通過するということは有り得るので、絶対安全ではありません。
車は大丈夫でも、バイクは何かを踏んだだけで転倒してしまうかもしれません。
スピードが速くて止まりにくい、避けにくい高速道路では、車間距離はかなり重要と言えます。
大型車。
大型車が前にいると前方の見通しが悪くなります。
可能であれば、後ろにつくのは避けましょう。
無理そうなら、車間距離を多めに取るようにして下さい。
大型車は普通車よりも停止距離が長くなることが多いです。
(重いので止まりにくい)
大型車の前を走っていて急ブレーキをかけたら、大型車が減速しきれずに追突されてしまうという危険があります。
大型車の真横で走っていると風圧で吸い寄せられることがあります。
真横ではなく前の方では、大型車の前面に当たった風が左右に流れていくので、押されるような風を感じます。
速度が高いときに急に動くのは危険なので、ゆるやかに元の位置に戻るようにして下さい。
知らないと慌ててしまいますが、「吸い寄せれることがある、押されることがある」と、意識しておけば慌てずに対処しやすくなります。
合流。(速度差がある場合)
速度差をなくしたほうが合流しやすくなります。
合流する本線のスピード(通常は100km/h)まで思いきって加速するのがポイントです。
手順。
- 早めにウインカーを出す。
- 怖くない範囲で思いきってアクセルを開けて加速。
- ミラーだけでなく目視で確認しつつ合流。
- 合流してからウインカーを消す。
1、早めにウインカーを出す。
加速、確認作業に集中する為に、ウインカーは早めに出しておきます。
2、怖くない範囲で思いきってアクセルを開けて加速。
初心者はゆっくり速度を上げていきがちですが、合流は速度差があるほうが難しいので、思いきって加速して早めに速度差をなくしてしまいます。
3、ミラーだけでなく目視で確認しつつ合流。
ミラーには写らない場所(死角)があるので、目視でも確認して下さい。
ヘルメットを被って斜め後ろを確認するのは慣れていないとやりにくいことがあります。
襟の高いウェアを着ている場合もやりにくいことがあります。
不安な人は事前に何度か振り向く動きを練習しておくと体が動きやすくなります。
前傾姿勢のバイクでは、斜め下を向く感じを意識するとやりやすいことがあるので試してみて下さい。
4、合流してからウインカーを消す。
後続車に見落とされる可能性を減らす為に、ウインカーは合流直前に消したりせずに余裕を持たせて消します。
インターチェンジ。ジャンクション。
一般道から高速の出入口までの道をインターチェンジ(IC)、
高速道路同士を連結させる為の道をジャンクション(JCT)と言います。
長い距離のカーブで作られていることがよくある為、慣れていないと走行しにくい道です。
ポイントは 2つ。
- 顔を上げて先へ先へと目線を送る。
- スピードを上げすぎない。
1、顔を上げて先へ先へと目線を送る。
バイクは見ているところへ無意識に進んで行こうとします。(視覚吸引作用)
近くの路面やセンターライン、ガードレールを見ていると、そこが最終目的地のように進んでいきます。
目線を動かしたとしても近くの路面ばかりを見ていると、常にそこに向かっていく感覚におそわれて不安になり上手く曲がれなくなります。
顔を上げるということも重要なポイントです。
2、スピードを上げすぎない。
最初は緩やかな曲がり、途中からキツくなるなど、曲がり方が変わっていく道も多いです。
緩やかな曲がりだからといって速度を上げすぎないように注意しましょう。
特に初めて通る道は慎重に走行して下さい。
出口へと向かう道では、(速いスピードに体が慣れている為)少しスピードを落としただけで物凄くゆっくりに感じてしまいます。
自分の感覚に頼らず、スピードメーターを見てしっかりと速度を落とすようにして下さい。
すぐには止まれない。(ガス欠など)
ガソリンスタンドはSA(サービスエリア)にありますが、必ずあるわけではありません。
事前に確認しておくことはもちろん、SAに入りそこねた場合を考えて、余裕を持たせた給油を心掛けて下さい。
※高速道路でのガス欠は、反則金:7,000円・違反点数 2点
トイレ休憩やレインウェアを着るのも、入りそこねたことを考えて余裕をみておきましょう。
荷物の固定。
高速道路では、荷物を落としたら拾いに行くことが出来ません。
バッグ類をバイクに固定する場合、慎重に固定方法を確認、厳重に固定して下さい。
バイク用のウェアはポケットにファスナーやフラップが付いていることが多いです。
せっかく落としにくくなっているのですから、ファスナーの閉め忘れなどをしないように注意して下さい。
所長から一言 (まとめ)。
- 事前準備。
出口、SA、PAの確認。
空気圧チェック、三角表示板の用意など。
- スピードが速いことによる影響。
雨、風、虫対策。車間距離をとる。
合流のときは速度の差を早くなくす。
- すぐには止まれない。
ガス欠は違反。
余裕をもったトイレ休憩。
レインウェアの準備。
しっかり荷物固定。
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ウェア類。