![山田](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/01/yamada1.jpg)
つま先ギリギリしか届かなくて、止まっているとき不安なんだよね。
![神崎](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/01/kanzaki1.jpg)
腰をズラしてしっかり足を着き、バイクを少し傾けて止まってみよう。
車体を真っ直ぐにして つま先立ちになるより、車体を傾けて腰をズラして支えたほうが安定します。
![鈴川](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/03/suzukawa-01.jpg)
理由とやり方をなるべく分かりやすく解説していきます。
腰をズラしてバイクを傾けて足を着く。
![腰、お尻をズラして足を着ける。](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/03/reach-the-ground.jpg)
ズラすことで足が着きやすくなります。
傾けることで更に着きやすくなります。
太ももをシートに乗せるような感覚で、腰をズラしてしっかりと足を着きます。
そして足を着いたほうに車体を少し傾けて下さい。
![山田](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/01/yamada1.jpg)
車体は 真っ直ぐのほうがいいんじゃないの?
![鈴川](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/03/suzukawa-01.jpg)
サイドスタンドを思い出して下さい。
傾いているほうが安定する。
![サイドスタンドは傾いているから安定する](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2023/03/stable-stand.jpg)
路肩の縁石など高くなっている所へサイドスタンドを立てて、車体が真っ直ぐになっていると想像してみて下さい。
右側に倒れてしまいそうな不安を感じるはずです。
傾けているからこそ、左右どちらにも倒れにくくなります。
更に、傾けることで地面と足の距離が少し縮まります。
直立は、どちらにも傾きやすい。
バイクは傾ければ傾けるほど、支えるのに強い力が必要です。
直立に近いほど軽い力で支えることが出来ます。
しかし言い換えると、
直立状態は「軽い力で左右どちらにも動く状態」とも言えます。
実際に左足を着いてバイクを直立させていると、左から強い風が吹くだけで右に倒れそうになります。
同様に右から強い風が吹くと、左側に傾こうとします。
直立させているときは、あまり力を入れなくても支えることが出来ています。
足に力が入っていないので、急に左側に傾いたときは咄嗟に支えにくい状態となっています。
![鈴川](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/03/suzukawa-02.jpg)
足つきの悪いバイクを真っ直ぐ直立させると、右にも左にも倒れやすくなってしまいます。
傾けることで足が着きやすくなりますし、バイクの重さを支える為に、あるていど力を入れて踏ん張ります。
右から強い風が吹いても支えやすい状態となります。
左から強い風が吹いても、左に傾いているので簡単には倒れません。
着いた足のほうへ少し傾けるということは、あまり語られませんが とても重要なポイントです。
慣れるまでは、意識的に車体を傾けて下さい。
車体が直立しているほうが重さを感じないので、無意識に直立させようと体が動いてしまうおそれがあります。
![神崎](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/01/kanzaki2.jpg)
私がまさにコレ(無意識に直立させる)をやっていました。
傾けにくいときは。
直立しているバイクは、ハンドルを切ったほうと逆に傾こうとします。
自分の思ったほうへ上手く傾いてくれないときは、停止直前にハンドルを少しだけ逆に動かして下さい。
左足を着くなら、右にハンドルを動かします。
動かす量は、車種やそのときの速度で変わってきます。
取り回し(押し歩き)のときに、自分のほうへ傾ける動きを試せば安全に練習できます。
腰をズラすタイミング。
バイクはスピードが速いほど安定して走れます。
スピードが遅いほど不安定となり、ふらつきやすくなります。
慣れるまでは、早めに腰をズラして準備しておくほうが安定して止まれます。
![山田](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/01/yamada1.jpg)
止まる前に腰をズラしても真っ直ぐ進めるの?
レーサーが行うハングオフ(ハングオン)の体勢を作っておいてから、ブレーキをかける。
カーブ手前まで真っ直ぐ進んで、その後に傾けてカーブを曲がる。
ということも出来るので、少し腰をズラすぐらいなら まったく問題ありません。
発進するときも、腰をズラしたままで発進できます。
バイクはアクセルを開けると車体を直立させようとする力が働くので、そのままの体勢でも発進できます。
発進した後は、ちゃんと真ん中に座り直して下さい。
動き方。
![足の着き換え。弧を描くイメージで動く](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2023/02/reach-the-ground-2.jpg)
シートの前のほうに座って、タンクの端に沿って弧を描くイメージで体を動かすとスムーズに移動できます。
横や斜めに動くというより、腰を回すイメージです。
着く足は必然的にちょっと前のほうに出る為、ステップに当たりにくいというメリットもあります。
・注意点。
体を回し過ぎたり、タンクから離れたりすると、手が届きにくくなってしまうので注意して下さい。
足の入れ替え。
ニュートラルに入れて「左足」を着いて停止した場合、発進前に着く足を「右足」に入れ換えて 1速へとギアチェンジしなければなりません。
左足で思いっきりジャンプするのではなく、
「腰を回す」
「お尻を少し浮かせてシート上を滑らせる」
という感覚で動くとスムーズに動けます。
慣れるまでは、右足をステップから離してゆっくり動くとやりやすいと思います。
ただ、車種や筋力、体の柔軟性でやりやすい方法は変わってくるので、色々と試して動きやすい体勢を探って下さい。
足の着き替えでは、両足とも地面から離れている瞬間があります。
最初は怖く感じるかもしれません。
真横にジャンプなど変な動きをしない限り、すぐには倒れないのですが、公道走行でいきなり試すのはやめておいたほうが無難です。
車種や体格で動く量は変わりますから、事前に練習して下さい。
動きの練習。
誰かにサポートしてもらえるなら、支えてもらいながら何度か練習して下さい。
動きの感覚はすぐに掴めると思います。
傾ける量は車種や体格で変わります。
足裏が沢山つくほうが安定しますが、傾けすぎると重くなって辛くなります。
微調節しながら、しっくりとくる位置を探って下さい。
体力(筋力)に余裕があれば、足を着いた後に傾きを増やしたり減らしたりして調節することも可能です。
ひとりでサイドスタンドを出した状態で練習しても感覚は掴めます。
最初はサイドスタンドを立てた斜めまま動きの練習をして、スムーズに動けるようになってから、直立させて練習するのがおすすめです。
センタースタンドの場合はちょっと難しくなります。
つま先が着けば動きの練習は出来ますが、どれぐらいバイクを傾けたらいいかは分かりません。
まずは、走行→停止の練習から地道にやっていくのが安全です。
「腰をズラして左足を着いて停止」をやってみて、傾ける量を把握して下さい。
右側にも同じぐらい傾ければ、大きな失敗はないでしょう。
多くの人が、左側と右側で感覚が違います。
少しずつ傾ける量を変えて感覚に合う位置を探って下さい。
![山田](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/01/yamada1.jpg)
まとめると、
何度か試して、動きやすい方法を見つけてね。
足の入れ換えが不安な場合。
ニュートラルに入れずに 1速で止まると、足の入れ換えは不要です。
しかし、クラッチレバーは握ったままとなります。
長い信号停止などでは、左手が辛くなってきます。
足の入れ換えはせずに、キルスイッチ(エンジンストップスイッチ)でエンジンを止めてしまう。
という方法があります。
キルスイッチ(エンジンストップスイッチ)。
![ハンドル右側にキルスイッチ](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2023/03/killswitch.jpg)
本来は緊急時に素早くエンジンを止める為のスイッチです。
故障や転倒でエンジンが止まらない時などに使います。
通常キルスイッチは ハンドル右側にあります。
色は赤色で、ハンドルグリップを握ったまま操作できる場所に付いています。
普段は円形の矢印側、エンジンを止めるときは円形の矢印にバツ印が付いた側にします。
車種によって位置や形状は微妙に違うので、説明書で確認して下さい。
キルスイッチを使った停止方法。
- 1速で左足を着いて停止。
- キルスイッチでエンジンを止める。
エンジンが止まれば、クラッチレバーを放しても大丈夫です。
発進前の操作は、
- キルスイッチを入れる。
- クラッチを握ってエンジンをかける。
足を入れ換えるよりも操作が楽で、体を移動させなくていいので不安もありません。
・注意点。
エンジンだけが止まってメーター類などは点いたままなので、頻繁に行うとバッテリーに負担がかかります。
逆に滅多にやらないとなると、操作方法を忘れやすくなります。
バイクに乗る前に手順を確認しておくと、実際に行う場面でも思い出しやすくなります。
所長から一言 (まとめ)。
![所長](https://bike-item.com/wp-content/uploads/2022/01/boss1.jpg)
- 弧を描くイメージで腰をズラす。
- 慣れるまでは早めにズラしておく。
- 足を着いたほうにバイクを少し傾ける。
- 腰を回し過ぎると手が届きにくくなる。
- バイクを傾け過ぎると重くなって辛い。