あまり語られない重要ポイント。
Uターンの操作方法は忘れにくい。それ以外を忘れやすい。
忘れやすいポイント。
・ほとんどの道路は排水の為に、端が低くなっている。
・Uターンの前にウインカーを出す。
・禁止されている場所、やり方がある。

路肩が低くなっている場所もあります。
路肩のちょっとした段差でも、前タイヤとピッタリ平行になればバランスを崩したりします。

ベテランがUターンで転けるのは技術が足りないからではなく、
状況確認がおろそかだったパターンが多いです。

バイクでのUターンについて検索しても、
「ウインカー」「路肩」のことはあまり触れられません。
「禁止場所・禁止されている方法」の情報はほぼ出てきませんから知らなかった人も多いのではないでしょうか?
※初投稿時点(2022年4月)の話です。
技術的なポイントの簡単なまとめ。
詳しい説明は後で。
足を着きながらのUターン。
1、下を見ない、進みたい方向を見る。
2、傾けずにハンドルを切って曲がる。
3、フロントブレーキは軽く軽く操作。
足を着かずにUターンする場合。
0、路面状況などが悪かったらやらない。
1、下を見ない、進みたい方向を見る。
2、アクセルとクラッチは進み出したら絶対に動かさない。
3、フロントブレーキは絶対に使わない。

ややこしくて難しそう。

過去の私のように無理に難しい方法をやらなくてもいいです。
「常にいちばん簡単な方法を行う」ぐらいでちょうどいいです。
ちゃんと知識のある人なら笑ったりしません。急かしたりしません。
目次をクリックorタップで好きな場所に移動できます。
基本情報。
知ってる情報は飛ばして下さい。
Uターン禁止の場所。

転回禁止(Uターン禁止)の道路標識と道路標示。
標識には、たいてい補助標識が付いています。
補助標識の意味。
- Uターン禁止区間の始まり。
- 禁止区間内。
- Uターン禁止区間の終わり。
- 時間帯や場所を指定。
8時から20時まで禁止。この交差点内は禁止。など様々なパターンがあります。
転回禁止(Uターン禁止)の道路標識や道路標示のあるところでは、Uターン出来ません。
※スイッチターン(スイッチバック・切り返し)も禁止です。
道路交通法の第25条で決められています。
標識などがなくても「歩行者や他の車両の邪魔となるおそれがあるとき」は、Uターン出来ません。
これも道路交通法の第25条で決められています。
交差点内でUターンする場合は、右折レーンから。
2車線以上あるときの左折・直進レーンからのUターンは上記の他の車両の邪魔となります。
※スイッチターン。
前進だけでUターンせずに、ハンドルを切り返しながら後退も取り入れて方向転換する方法。
バイクでのスイッチターンのやり方は後で詳しく説明します。
最初は直線でゆっくり進む練習。

直線は余裕。
という人は飛ばして下さい。
ハンドル真っ直ぐならエンストしても、そうそうバランスは崩しません。
最初は直線で練習しましょう。
1. 足を着きながら半クラッチだけで進む練習。

小排気量のバイクなど半クラッチだけで動かない車種は、この練習は無理ですよね。
次の2へ どうぞ。
お尻をズラさないと足が着かないという場合は次も難しいです。
3へ進んで下さい。
クラッチレバーは手首が上下に動くような握りこむ形だと上手く操作できません。
手首の位置があまり動かない「引く」動きにすると微妙な操作がやりやすくなります。
速度はかなり遅いのでフロントブレーキは軽くかけるだけで効きます。
ブレーキレバーは、やんわりじんわり引いて下さい。
強く引くと、フロントフォーク(前のサスペンション)が沈んで戻って車体が前後に揺れてしまいます。
2. 足を着きながら半クラッチでアクセルをほんの少しだけ開けて進む練習。
歩くぐらいの速度、早歩きぐらいの速度で練習して下さい。
小走りぐらいになると足をステップに乗せたほうが安定します。
3. ステップに足を乗せて低速で走る練習。
半クラッチでアクセルを少し開けて前進。
クラッチレバーとアクセルは全く動かさずに、リアブレーキで速度を調節します。
リアブレーキはジワ~っと踏む。
ポン、ポンと踏んでも速度調節は出来ますが、リアタイヤが一瞬ロックする(ピタッと止まる)おそれがあります。
踏む度に車体も少し揺れるので微妙な調節がやりにくいです。
アクセルを開けていると車体は安定します。
アクセルを閉じたりクラッチを完全に切ると不安定になります。
アクセルとクラッチは動かさずにリアブレーキで速度を変えると常に安定した状態で走れます。

ついでに、低速で半クラッチを使わない練習。
アクセルのみでのスピード調節を練習しておけば、
渋滞のとき左手が疲れにくくなります。
1速・2速でアクセルを大きく動かすとギクシャクします。
動かす量はほんの少し、出来るだけゆっくり動かします。
感覚的には1mmとか2mmといった範囲です。
大きな半円、もしくは90度ぐらいから練習。
練習場所が広いとき。
余裕を持って曲がれる大きな半円から徐々に小さくしていくという練習が出来ます。
無理をせず、常に余裕のある状態でリスクの低い練習が可能です。
練習場所が狭いとき。
1. 右折のように90度ぐらいの向き換え。
2. 左回りにバックして体勢を整えて、もう一度。
3. 徐々に曲がる量を増やしていく。
といった練習方法がおすすめです。
実は次で説明する「スイッチターン」の練習にもなっています。
足を着きながら曲がるときはスピードを上げないように。
車種によって多少の違いはありますが、小走りぐらいになるとバイクを傾けないと曲がらなくなります。
足を着きながら曲がるときの速度は、歩き~早歩き(時速4~7km)ぐらいに抑えて下さい。
車体はほぼ真っ直ぐ傾けずにハンドルを動かして曲がるようにして下さい。
Uターンの方法は主に3種類。
- 降りて押す。
- 跨がって足を着きながら。
- 両足ともステップに乗せて。
順に説明していきます。
降りて押す。
ハンドルの低いバイクや、重いバイクなどで有効な方法。
クルーザー(ハーレーのようなバイク)などは、跨がったまま足で移動するほうがやりやすくなります。
基本はスイッチターン(スイッチバック・切り返し)。

- 軽い右折のように中央付近まで前進。
ウインカーを忘れないように。 - 左にハンドルを切ってバック。
- 軽く右折するように発進。
道路は路肩が低くなっています。
一般的な道路は排水の為に、中央が高く路肩に向かって低くなっていきます。
最初に右端まで行ってしまうとバックしにくくなります。
中央付近で切り返すのが無難です。
たまに道路と路肩の境目に段差があります。注意して下さい。
一度で向きを変えられないとき。
前進→ハンドルを左に切ってバックを繰り返します。
押し歩きの場合、無理に右回りの前進はしないで真っ直ぐ前進でもOK。

スイッチターンは、どの方法にも使えて簡単でリスクの少ないやり方です。
ぜひ覚えて下さい。
スイッチターンを行う目的。
通常は道路の左端から右回りでUターンします。
押して歩くときは、左回りより右回りが難しくなります。
道路の中央までは軽い登りの右回りです。
中央から先は軽い下りです。
道路での右回りは、平坦な場所の右回りより難しくなります。
押し歩きでのスイッチターンは、「なるべく右回りを回避する」のが目的です。
※軽いバイクなど右回りでの押し歩きが楽に行える車種もあります。
平坦で広い駐車場など、右回りで一気に向きを変えたほうがやりやすい場所もあります。
足を着きながらUターン。
- ウインカーを出して周囲を確認。
- 車体は真っ直ぐのまま、ハンドルを曲げる。
- 下を見ない。進みたい方向を見る。
- 半クラッチもしくは足の力でゆっくり進む。
- ブレーキレバーに人差し指1本かけておく。
順に説明していきます。
1. ウインカーを出して周囲を確認。
左端に寄せてウインカーを出してから周囲を確認をすれば出し忘れしにくくなります。
一般的な道路は排水の為に、中央が高く端に向かって低くなっていきます。
ゴミも流されて端に集まりやすくなります。
足が着きにくく滑りやすくなっていることを忘れないように。
2. 車体は真っ直ぐのまま、ハンドルを曲げる。
なるべくハンドルは限界まで切って下さい。
どうしても恐くて限界まで切れない場合は、スイッチターンを前提に進みます。
そして中央付近で切り返してバックします。
スイッチターンを使うと決めていれば、曲がりきれなくても焦らずに済みます。
3. 下を見ない。進みたい方向を見る。
最初は後ろを振り返るぐらいな感じで、進みたい方向へ視線を向けます。
すぐ前の路面や手元を見ているとバランスが取りにくくスピード感も掴みにくくなります。
4. 半クラッチもしくは足の力でゆっくり進む。
半クラッチでアクセルをほんの少しだけ開けてゆっくりと進みます。
足の力だけで動かす場合は、クラッチを切って足で進んで下さい。
ニュートラルだと発進が遅れますから、クラッチを切って1速で進むのがおすすめ。
歩くぐらいの速度でゆっくり進みます。
スピードを上げてしまうと、足をステップに乗せないとフラつきます。
車体も内側に傾けないと外に向かう遠心力とバランスが取れずにうまく曲がれなくなります。

慣れてきても、足を着きながらのUターンでスピードを上げるのはやめましょう。
5. ブレーキレバーに人差し指1本かけておく。
低速では軽くブレーキをかけただけで十分に減速できます。
レバーは、ゆっくりジワ~っと引いて下さい。
ギュッと引くとタイヤがピタッと止まり、フロントフォーク(前のサスペンション)が沈んで戻って車体が揺れます。
器用に動かせる人差し指1本がオススメですが、やりにくい人は他の指を追加したりしても構いません。
ゆっくりじんわり操作して下さい。
足を着かずにUターン。

- 下を見ない、進みたい方向を見る。
- クラッチレバーは一定の位置から動かさない。
- アクセルは一定の位置から動かさない。
フロントブレーキは使わない。 - リアブレーキで速度を調節。
順番に説明していきます。
0. ウインカーを出して周囲を確認。
左端に寄せたらすぐウインカーを出します。
ウインカーは早めに出しておくと忘れにくくなります。
1. 下を見ない、進みたい方向を見る。
バイクは見ている所へ進んで行きます。
最初は振り返るぐらい後ろを見て、そのまま同じ場所を見続ける感じで。
前に進めるスペースがあるなら、ちょうどいい速度になるまで真っ直ぐ進んで振り返ってUターンを開始するとやりやすくなります。
2. クラッチレバーは絶対に動かさない。
半クラッチの位置から一切動かしません。
エンジンの力がタイヤに伝わっていると車体を立てようとする力が働きます。
クラッチレバーを深く引くとエンジンの力が伝わらなくなります。
クラッチを半クラッチより深く引いた瞬間からバイクは惰性で進んでいるだけになります。
速度が遅いとすぐに倒れてしまいます。
3. アクセルは絶対に動かさない。
進み出して、ちょうどいいスピードになったら一切動かしません。
1速でのアクセル開け閉めは1mm、2mm単位で動かさないとギクシャクしてしまいます。
Uターン中に難しい操作はしないほうがいいです。
スピード調節はアクセルではなくリアブレーキで行うほうが簡単です。
3. フロントブレーキは使わない。
フロントブレーキは強力なので、ゆっくり走っているときは軽く繊細な操作が必要です。
Uターン中に難しい操作はしないほうがいいです。
スピード調節はフロントブレーキではなくリアブレーキを使うほうが簡単です。
4. リアブレーキで速度を調節。
練習のところで書いた通り、ゆっくりジワ~っと踏みます。
速度が遅ければ、軽くかけてもしっかり減速してくれます。
出来れば事前に練習して感覚を掴んでおきましょう。
路面状況などが悪かったらやらない。
素早くUターンできますが、いちばんリスクの高い方法です。
早いといっても数十秒ほどしか変わりません。
無理してやるメリットはほとんど無いです。
曲がりきれないと思ったらスイッチターンに切り替える。
無理して右端まで行ってしまうと、路肩が低くなっていてバック出来なくなるおそれがあります。
途中で止まってスイッチターンに切り替えましょう。
・左カーブ。
バンク角が付いている(右側が高くなっている)ときがあります。
スイッチターンでバックするときに下りとなって楽にバックが出来ます。
※最初は軽い上りです。
ただし、カーブの先が見えない見通しの悪い道では やらないようにしましょう。
坂道でのUターン。

やっちゃダメ。
ただ、「坂道の行き止まり」などやらなければならない場面はあります。
坂道のリスクと無難なやり方を覚えておいて下さい。
登り坂。
タイヤと路面の関係が「左に傾けた形」となり、平地より大回りになってしまいます。
※次の画像4参照。
有効な方法は、スイッチターン(スイッチバック・切り返し)となります。

- 斜め右へ坂道発進。
- ハンドルを左に切り、ブレーキを緩めてバック。
- 大回りになる右折発進。
- Uターン中は左に傾けたような状態となる。
順番に説明していきます。
1. 斜め右へ坂道前進。
曲げるのは90度以下で。
90度以上に向きを変えると次のバックが登りになります。

要注意。
曲がりきれず右端まで行ってしまうと、
・前には進めない。
・バックは登り。
となって脱出できなくなるおそれがあります。
停止時は必ず左足で。
少しでも向きを変えていると右足は谷側となり足が着きにくくなっています。
※画像の4参照。
2. ハンドルを左に切り、ブレーキを緩めてバック。
下りとなるので、「片足だけのバック」が余裕で出来るなら楽になります。
傾斜がキツいときは、すぐにブレーキを放さず慎重に。

不安なら降りて動かして下さい。
バイクと身体の位置が平地とは変わってきます。
ブレーキレバーを引いてから降りて慎重に動かして下さい。
3. 大回りになる右折発進。
平地より大回りの右折となります。
1で書いたように回り切れず右端まで行くと動けなくなるおそれがあります。
道幅が狭く曲がりきれない可能性があるときは絶対に無理をしないように。
降りて慎重に押す、助けを呼ぶということも考えて下さい。
4. Uターン中は左に傾けたような状態となる。
右回りのUターンは平地より大回りになります。
右足が着きにくくなります。
Uターン前に「着くのは左足」としっかり確認しておきましょう。
注意するポイント。
- 平地より大回りになる。
- 曲がりきれず右端まで行くと脱出できないおそれがある。
- 右足が着きにくくなる。

途中で転倒すると、バイクが谷側に倒れる可能性が高いです。
なかなか引き起こせなくなるので、平地より慎重にUターンして下さい。
・ベテランならやりやすいかも?
バックするとき下りとなって楽なので、「上り坂はスイッチバックがやりやすい」といった記述をよく見かけます。

- 坂道発進。
- 片足だけでバック。
- 発進後にすぐ右折。
これらを余裕でこなせるなら、やりやすくなると言えます。
下り坂。
タイヤと路面の関係が、右に傾けたときと同じになります。
※次の画像4参照。
これで平地より小回りが可能です。
足を着かずに余裕でUターンが出来る人なら、やりやすくなるとも言えます。
しかし、スイッチターン(スイッチバック・切り返し)が やりにくくなります。

- 右折するように90度以上曲がる。
- 右足を着きながらバック、出来るだけ向きを変えて左足を着いて停止。
- 斜め左へ向かって坂道発進。
- Uターン中は右に傾けたような状態となる。
順番に説明していきます。
1. 右折するように90度以上曲がる。
90度以下だと次のバックが登りになります。

要注意。
右端まで行って90度以下だと前にも後ろにも進めなくなる可能性があります。
着くのは右足。※画像の4参照。
リアブレーキが使えません。
フロントブレーキをゆっくりじんわりかけて停止。
90度を越えて曲がると登りとなり失速していきます。
そこでリアブレーキを使わずに止まらなければなりません。
少しでも不安なら、90度付近で止まって下さい。
2. 右足を着きながらバック、出来るだけ向きを変えて左足を着いて停止。
ブレーキレバーを緩めながらバック。
なるべく左足が着くようになるまで向きを変えます。
次が登り発進の為、左足を着いてリアブレーキを踏まなければなりません。
左足を着けるまで曲がれない場合。
右手でブレーキレバーを引きながら右手でアクセルを開けてレバーを緩めていく。というややこしい操作となってしまいます。
降りて動かす場合。
左に立つと傾斜で通常より倒れてきて支えにくくなります。
右側に立って押すことも考えておいて下さい。
3. 斜め左へ向かって坂道発進。
4. Uターン中は右に傾けたような状態となる。
右回りは平地より小回りとなります。
しかし、左足が着きにくくなりリアブレーキで停止しにくくなります。

傾斜がキツいときや狭い道では、
無理をせず諦めて助けを呼ぶことも考えましょう。
・ベテランならやりやすいかも?
平地より小回りとなるので「下りはUターンしやすい」といった記述をよく見かけます。

足を着かずに余裕でUターンが出来る人なら、やりやすくなると言えます。
スイッチターンがやりにくいので、初心者は出来るだけ避けましょう。
所長から、一言。

ウインカー・安全確認など、事前にやる事を忘れないようにしましょう。
Uターンに集中するのは、やる事を終えてから。

常に いちばん簡単な方法を考えましょう。
無理をしても、そんなに時間は変わりません。
坂道がやりやすいというのは余裕でUターン出来る人の意見。
坂道は出来る限り避けましょう。