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【初心者向け】ブレーキのかけ方【基本を解説】

カテゴリー ライディングテクニック(基本) ライディング テクニック(基本)
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かっこよく言うと、ブレーキング テクニック。

神崎
神崎

最初は基本的な方法を覚えましょう。

山田
山田

ブレーキかけるだけでしょ?

鈴川
鈴川

注意すべきポイントが色々あります。

教習所でも、急制動やクランクで転倒することがありますよね。

基本的な知識があれば転倒をかなり防げますよ。

神崎
神崎

・教習所でもバイク屋でも聞かないと教えてくれない。
・初心者は何を聞いたらいいかも分からないので、聞きようがない。
・交通の流れに乗って穏やかに走っていれば適当にブレーキをかけてもなんとかなる。
・なんとかなってるからライディングテクニックとか調べない。
・急ブレーキで転倒したが 「教習所の急制動と同じ、しょうがない」と思っている。

といったような理由で、意外と基本を知らないままという人が多いんですよね。
 

※わたし調べ。

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ブレーキの種類。

知ってる情報は飛ばして下さい。

・フロントブレーキ。
 右手にあるレバーです。
 レバーを引くとフロントタイヤ(前輪)だけを止める力が働きます。
 フロントブレーキの部品は大型で強力に効きます。

・リアブレーキ。
 右足の下にあるペダルです。
 ペダルを踏むとリアタイヤ(後輪)だけを止める力が働きます。
 フロントブレーキより小型で止める力は弱めです。
 エンジンが後方にあって後ろが重いスクーターなどはリアブレーキもそこそこ効きます。

・エンジンブレーキ。
 アクセルを戻すとエンジンの動きが遅くなり減速します。
 リアタイヤを止める力が働きます。
 フロントブレーキ・リアブレーキに比べて減速させる力は 小さめです。

ABS

A=アンチロック。B=ブレーキ。S=システム。

バイクのブレーキは非常に強力です。
強くかけるとタイヤがロック(ピタッと止まる)します。
走っていて急にタイヤがピタッと止まれば・・・転けます。
すぐ解除できたり、上手い具合に滑ってくれないと転けます。

ABSはタイヤがロックする(ピタッと止まる)のを防いでくれる装置です。
走行中にタイヤが止まったら、一瞬だけブレーキを緩めてタイヤを回してくれます。
ブレーキをかけ続けタイヤがまた止まれば、また緩めてくれます。
これをもの凄いスピードで繰り返すことでブレーキを強くかけ続けてもタイヤを止めずに減速できます。

停車をスムーズに行う為に、低速では作動しません。

2018年10月から126cc以上の新型車に搭載が義務化されています。
2021年10月から126cc以上の全ての新車に(長年販売されているモデルなどにも)搭載が義務化されました。


フロントブレーキ。

フロントブレーキで前が下がる

車体の動き。

1. フロントフォーク(タイヤとハンドルの間にあるサスペンション)が沈みます。
車体が前に進もうとする慣性の力で、大きく沈みます。
 
2. リアサス(後ろのサスペンション)が伸びます。

フロントブレーキをかけると車体は前のめりに傾く形となります。
完全に止まってからブレーキを緩めると、フロントフォークが元に戻る動きで車体が揺れます。
重いバイクは、これだけで転倒しそうになります。

鈴川
鈴川

停車する前に徐々に緩めていくと揺れを抑えられます。

急ブレーキで緩めずに止まっても、車体が揺れることを知っていればバランスを崩しにくくなります。

フロントフォークが沈んで地面と直角に近づくほど車体は不安定となり倒れやすくなります。
傾けて曲がる直前には有効ですが、曲がりながらフロントブレーキをかけるのは危険です。
 
特にスピードが遅い場合は、
傾いたまま急停止、その後フロントフォークが沈んで戻って揺れるという最悪の状況になりかねません。
出来るだけリアブレーキを使うようにして下さい。

知識として知っている人でも普段と違う状況になると忘れがちです。
例えば道路から左折して店に入るとき、90度に曲がりながら停める駐輪場など。

極低速では、なるべく使わない。

フロントブレーキは非常に強力です。
凄くゆっくり走っているときは、普通に かけただけでもタイヤがロックする(ピタッと止まる)ことがあります。
ロックしなくても急ブレーキ気味に止まってフロントフォークが沈み、そして戻る動きで車体が揺れます。
 
ゆっくり走っているときに、強力なフロントブレーキでの速度調節はかなり難しいです。
レバーとアクセルの同時操作も難しいです。
極低速では、リアブレーキだけを使うのが基本です。

右足を出してのUターンなどフロントブレーキが必要な場合は、人差し指 1本での操作がお勧めです。
人差し指は器用に動かせるので、微妙な操作が可能です。

低速では軽くかけただけで十分減速できます。
普通に力を入れたら、強すぎです。
フロントブレーキ・リアブレーキどちらを使うにしても軽く繊細に扱いましょう。

フロントブレーキ。基本的な かけ方。

握らずに、指先で引きます。

レバーを握ると手首が上がる

1. 指先(渦巻きの指紋があるところ)で引き寄せます。
人差し指は指先、中指が第一関節ぐらいがおすすめ。

2. 深く握ろうとすると、腕が上がってしまいます。

握るより指先で引くほうが力が出ます。
よく握力計で説明されています。
握力計は指をかける所がかなり離れていて、指先で引いて測定する作りとなっています。

調節機構が付いている場合。
レバーを限界まで引いたときに握り込めそうな形になっているぐらいに調節すると、
力が入りやすく微妙な操作もやりやすくなります。

山田
山田

指の先っちょとか不安なんですけど・・・

神崎
神崎

大丈夫。

自転車(ママチャリ)も よっぽど手が大きくない限り、指先が届くぐらいの位置になっていますよ。

鈴川
鈴川

世の中のほとんどの人が、なんの問題もなく指先で(自転車の)ブレーキをかけています。

握る形のデメリット。

  • 腕が上がり姿勢が崩れる。
  • 引く動作より力が必要なので疲れる。
  • ブレーキの度に腕が動くので疲れる。
  • 右手だけ上がったアンバランスな姿勢で微妙な操作がやりにくい。
鈴川
鈴川

手の大きさ、器用さ、柔軟性は個人差があります。
上記デメリットなんて感じない。という人もいるでしょう。
 

しかし、車種が変わればレバー形状も変わります。
基本は覚えておくことをお勧めします。

原付スクーターなどは、4本指で握り込むことが前提となっている場合があります。
人差し指と中指で引こうとすると他の指が挟まってしまうことがあります。

おそらく自転車の延長という感じで乗る人が多いから、敢えての設定でしょう。

レバーを引くスピード。

基本はギュ~っとゆっくり引く。

バイクは自転車より遥かに重くてブレーキも強力なので、前へ進もうとする慣性の力も強力です。
自転車感覚で素早く一気にレバーを引くと、フロントフォーク(前のサスペンション)が一気に深く沈んで前のめりになります。

前のめりで前(フロントタイヤ)に重さが集中すると後ろが軽くなります。
軽くなり抵抗が少なくなったリアタイヤは簡単にロックしてしまいます。

一気にフロントブレーキをかけるとリアブレーキがほとんど使えなくなるということです。

神崎
神崎

「サーキットでは、リアブレーキを一切使わない」

という人もいるぐらいです。

ABSが付いていても、前のめりは防げません。
フロントフォークが深く沈み過ぎるとサスペンションとしての性能が低下します。
前のめりでフロントフォークが垂直に近づくほど車体は不安定になります。
極端な前のめりが有効なのは、豪快に傾けて曲がる直前ぐらいです。

ゆっくり引く。
ギュッと一瞬で握り込まず、ギュ~っとゆっくり引けば前のめりをかなり抑えられます。
イメージ的には、0.3秒で握るのを 1秒かけて引くように変える感じです。

構造上、レバーを素早く一瞬で引いてもブレーキがしっかり効くのは少し後です。
前のめりになるリスクが増えるだけであまり意味がありません。

ライディングテクニックの本などには、ブレーキの効きは3段階。
 1、遊び。
 2、効き始め。
 3、強く効く。
といった説明がよく見られます。
「効き始めまで素早く引いてその後ゆっくり」
「最初ゆっくりで、そのあと素早く」
など色々な解説があります。運転に慣れてきたら試してみて下さい。
最初はそこまで意識しなくて構いません。

レバーにかける指の本数。

・人差し指 1本。
・人差し指と中指の 2本。

この2種類が基本の乗車姿勢を崩しにくいのでオススメ。

別タブで開きます。

でも運転に慣れるまでは、自分がやりやすい方法にするべきです。
指に気を取られて安全確認が疎かになるほうが危険です。

リアブレーキ。

車体の動き。

リアブレーキは全体が沈む
全体的に少し沈みます。

1. スイングアーム。
 後輪と車体を繋いでいる部品。
 
2. ピボットシャフト。
 ここを軸としてスイングアームが弧を描くように動きます。
 
3. リアサス。
 リア(後ろの)サスペンション。
 一般的にスイングアームと ※フレームに接続されています。
 
4. フロントフォーク。
 前のサスペンション。
 
※フレーム。バイクの骨格。フレームにタンクやシートなどが取り付けられています。

リアブレーキをかけると、リアタイヤが車体を引っ張るような力が働きます。
ピボットシャフトが少し下がり、リアサスが少し縮みます。
慣性で前へ進む力などでフロントフォークも少し沈みます。

ややこしい話はさておき、
リアブレーキをかけると車体全体がちょっとだけ沈む形となります。

全体が沈む動きの詳しい説明は、かなり難しいです。
専門紙でも説明の仕方がそれぞれ違っていたりします。
ネットでも色々な解説がありますが微妙に違っていたりします。

実際の映像や、フロントフォーク・リアサスの縮み具合のデータなどがあるので、車体全体が少し沈むことは間違いないです。

気になる人は「スイングアーム アンチスクワット アンチリフト」これらのワードで検索して下さい。
まあ 難しいですよ。

リアブレーキの特徴。

後ろに引っ張る力が働く
フロントブレーキで前のめりになるのを抑えることが出来ます。
リアブレーキを一瞬だけ早くかけると より効果的です。

低速で使いやすい。
凄くゆっくり走っているときは、強力すぎるフロントブレーキより扱いやすいです。
強くかけて停止しても車体は揺れません。
立ちゴケ・握りゴケ回避に役立ちます。
ブレーキをかけながらのアクセル調節もブレーキレバーより簡単です。
 
アクセルを開けてエンジンの力が伝わっていると車体は安定します。
アクセルは開けたまま動かさずリアブレーキで速度調節すると、簡単に安定した状態での低速走行ができます。

別タブで開きます。

高速でロック(ピタッと止まる)しやすい。
減速すると慣性の力で前輪に車重が移動します。
リアブレーキをかけることで少しは抑えられますが、スピードが速いと抑えきれません。
後ろが軽くなり抵抗の少ない後輪はロックしやすくなります。

神崎
神崎

低速では軽く踏めば十分、
高速でもロックするので強く踏めない。

リアブレーキを強くかける機会は ほぼ無いと言えます。

リアブレーキ。基本的なかけ方。

ステップに土踏まずを乗せて、つま先あたりでペダルを踏みます。
土踏まずを軸に円運動で動かします。

土踏まずがステップから離れると力を入れすぎです。
つま先でペダルを踏む意識より、円運動を意識すると離れにくくなります。

ステップにかかとを乗せ、かかと・つま先の両方とも下に踏み込む。
という解説もあります。
力が入り過ぎる人は、このやり方がしっくりくるかもしれません。

無意識に踏みっぱなしにならないように。
足首をしっかり曲げないと、踏んでしまう車種もあります。

足首の曲がりがキツくて辛い場合
出来るだけ後ろのほうに座ると、少し解消されます。

他の方法。

  1. 土踏まずではなく、かかとをステップに乗せる。
    ブレーキの操作は、やりやすくなる可能性が高いです。
    ただし、バイクを傾けたりといった他の操作がやりにくくなります。
  2. つま先をステップに乗せる。
    スポーツ走行したいときに向いています。
    足首の曲がりがキツくて辛いときにも有効。
    ただし、ペダル操作の度に元に戻す必要があります。

この2つが有名で、よく紹介されています。
 
車種によってステップの位置と乗車姿勢が変わります。
どの方法が向いているかも変わります。
体格と体の柔軟性、足のサイズ、座る位置などでも変わります。

神崎
神崎

最初は基本的な方法で。
不満があれば、解消できそうな方法を試してみて下さい。

・かかとをステップに乗せると微妙な操作がやりやすい。
足首を曲げる関節は、土踏まずの上ではなく踵(かかと)の上のほうにあります。
踵を支点にしたほうが動かしやすくなります。
Uターンなど微妙な操作をするときに有効です。

・つま先をステップに乗せると傾けやすい。
よく「スポーツでも つま先立ちからのほうが素早く移動しやすい」という説明がされています。
バイクでも、膝・足首・指の全ての関節が上手く働いてステップに体重を乗せやすくなります。

そのままだとペダル操作は出来ないので、頻繁に乗せ変える必要があります。運転に慣れてから徐々に試していって下さい。

リアブレーキを先にかける。

既に軽く説明をしましたが、リアブレーキをかけると前のめりを抑えることが出来ます。
フロントブレーキよりも、一瞬早くかけるのがより効果的です。

同時にかけてもある程度の効果はあります。
「前後連動ブレーキ」という自動で前と後ろのブレーキを効かせてくれるシステムもあるぐらい「前のめり」を防ぐことは重要です。

前のめりは、

  1. 止まった後、元に戻る反動で揺れる。
  2. フロントフォーク(前のサスペンション)が一気に縮んでサスペンションの効果を発揮しにくい。
  3. 前タイヤに負担がかかる。
  4. 後ろタイヤが浮き気味になってロックしやすくなる。
  5. フロントフォークと前タイヤに負担がかかりすぎてブレーキの効きが薄れる。

といった弊害が起きます。
緊急時の急ブレーキ以外は、リアブレーキを先にかけるのがおすすめです。

※リアブレーキはロック(タイヤがピタッと止まる)しやすいので、軽めにかけるようにして下さい。
余裕を持って止まれるときに、リアブレーキだけ少し長めにかける等、効き具合を体感しておくと力の入れすぎを防ぎやすくなります。

エンジンブレーキ。

アクセルを戻すと、リアブレーキと同じような力が働きます。
ただし、効果はかなり低めです。

ざっくり説明。
エンジンがチェーンを回し、チェーンがリアタイヤを回してバイクは前に進みます。
エンジンブレーキはチェーンを(リアタイヤを)止めようとする力となります。

効き方。

  • ギアが低いほど、よく効きます。
  • エンジンの回転数が高いほど、よく効きます。

強力に効かせるとエンジンやチェーンなどに負担がかかります。
気にしすぎるほどではないですが、なるべく強いエンジンブレーキは避けるのが無難です。

まず、公道でエンジン回転数を大きく上げて走るのは危険ですし迷惑なのでやめましょう。
低いギアでは、アクセルをいきなり全部は戻さずに少しずつ戻すことで強いエンジンブレーキを抑えられます。

神崎
神崎

1速や2速で少しスピードを落としたい時は、
「アクセルを1ミリ戻す」
そんなぐらいの感覚です。

1速や2速で走行中にアクセルを全部もどす、開けるを繰り返しているとギクシャクした走りになってしまいます。
そこそこの振動もあります。

これを避けようと半クラッチを多用すると、左手が疲れてきます。

鈴川
鈴川

アクセルほんのちょっと戻しを知っていれば、
軽い渋滞で、「クラッチレバー握りっぱなしで疲れる!」
をある程度 防げます。

注意点。

減速してもブレーキランプは点きません。

AT(オートマ)車はエンジンブレーキがあまり効きません。
MT(ミッション)車は よく効きます。

MT車は、エンジンブレーキだけで速度をそこそこ落とせてしまうこともあります。
後続車が減速していることに気付かない可能性があります。

山田
山田

リアブレーキを軽く踏んで、後続車に伝えましょう。

所長の次回予告。

所長
所長

次回は、ギアチェンジについて。