夏は、素手か日焼け防止用の手袋でいいよね?
バイク用のグローブを使ったほうが、操作が軽くなって楽ですよ。
※滑りにくい作りになっていて、素手よりも軽い力で操作できます。
道路(アスファルト)は硬いので、ちょっと手を着いただけでも怪我をする可能性があります。
バイク用は手のひら側に革など丈夫で破れにくい素材を使っています。
昔のバイク用グローブは ちょっと値段が高いものが多かったのですが、
今は「コミネ」「ワークマン」など、有名メーカー製で かなり安いグローブもあります。
使ったことがない人も是非ためしてみて下さい。
秋冬グローブの基本については、こちらをご覧ください。
雨天用のレイングローブは、こちらをご覧ください。
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通気性 (涼しさ)。
春夏用は、大きく分けて 3パターン。
- 風を防ぐ。
- 風を通す。
- 風を通しまくるメッシュ。
- 春先の肌寒い時期は、風を防ぐグローブ。
- 夏は 風を通すグローブ、又はメッシュ。
と、使い分けるのが定番の方法です。
透湿防水 素材について。
雨は通しませんが、汗の湿気は通す素材です。
全ての湿気を放出することは出来ませんが、蒸れを軽減できます。
透湿防水素材は「風」も防ぎます。
主にPU(ポリウレタン)で作られていて、
生地にコーティングするか、薄いフィルム状にして生地の間に挟みます。
いずれにしても非常に薄いので、キツく絞ったりするのは厳禁です。
PU(ポリウレタン)は、徐々に劣化していく「加水分解」という現象がおこります。
寿命は2~3年。長くて5年前後です。
熱、水分、汚れ、ホコリなどで劣化していきます。
風通しの良い場所で保管する、酷く汚れた場合は洗濯をする、というちょっとしたケアで劣化を遅らせることが出来ます。
・ゴアテックス。
透湿防水素材の中でも特に有名なゴアテックスは、ポリウレタンではなくテフロン製です。
適切に洗濯、保管していれば劣化しない。と言われるぐらいの耐久性があります。
ただし、ゴアテックスにも色々な種類が有り、汚れ防止のポリウレタンが併用されている製品もあります。
その場合、ポリウレタンが劣化すれば性能は低下するおそれがあります。
商品説明にはそこまで詳しくは書かれていません。
そしてグローブは寿命の短い素材(合成皮革)が使われていることが多いです。
汚れや色褪せもあるので、ゴアテックスだから永遠に使えるというわけではないと考えておいたほうが良いでしょう。
生地表面に使用される「ゴアテックスShakedry」はテフロンのみです。
高寿命ですが、価格は高くなります。
透湿防水素材の性能。
※興味ない人は飛ばしてください。
・透湿防水の主な方式は2種類。
- 多孔質タイプ。
水滴よりも小さく、汗の湿気(水蒸気)より大きい穴を開けたタイプ。
雨は入らずに湿気は出ていくことが出来ます。 - 無孔質タイプ。
穴は無く、湿気は吸収して発散させていくタイプ。
テストの数値は、どちらかといえば無孔質タイプのほうが良いものが多いです。
・防水性能。
耐水圧(mm)で表されます。数値が高いほど高性能。
安心できる具体的な数値は、
一般道:10,000mm。
高速道路:20,000mm。
・透湿性能。(通気性)
g 又は g/m2/24h で表されます。数値が高いほど高性能。
具体的な数値としては、
夏は8,000g/m2/24h以上。
冬は3,000g/m2/24h以上。
私の経験上、最低でもこのぐらいは必要です。
操作性。
バイク用は、手のひら側に滑りにくい素材を使用しています。
ハンドルグリップが当たる部分は補強されていることが多く、擦りきれてしまうのを抑えます。
素手や滑り止めの付いていないグローブと比較すると、ハッキリと体感できるぐらい操作が軽くなり、手が疲れにくくなります。
手のひら側には革、合成皮革など強度の高い素材が使用されていることが多く、転倒して手のひらを着いてしまっても破れにくくなっています。
他にもグリップを握った形で裁断されており、突っ張らずに操作がしやすくなっています。
安全性。
春夏用は薄手のグローブが多いのですが、要所に安全性を考えた装備が付いています。
※上記の「手のひらに丈夫な素材」というのも、そのひとつです。
プロテクション。
手の甲や指にプロテクションを備えたグローブは、転倒してぶつけたり、バイクに挟まれたりしたときの怪我のリスクを減らせます。
スポーツ走行向きのグローブは、硬質なプラスチックのプロテクションが付いています。
滑って衝撃を逃がす役割もあるので、サイドや手のひらに付いている製品もあります。
「スライダープロテクター」とも呼ばれます。
手首に調節ベルト。
手首部分に、絞り込めるベルトやフラップが付いていると、転倒したときに外れてしまうのを防ぐことが出来ます。
一部ベルトやフラップが付いていない製品もあります。
安全性を重視する人は、ベルトの有無を確認するようにして下さい。
スマホ対応。
多くの製品がグローブをしたままでスマホの操作が可能です。
だいたい商品説明に書かれているので、必要な人はチェックして下さい。
拡大縮小の操作をする人は、2本以上の指が対応している製品にしておくと操作が楽になります。
注意点。
素手ほど細かい操作は出来ません。
反応しにくいことがあります。
ここからは、素材別の特徴を説明していきます。
レザーグローブ。
レザー(革)は丈夫で破れにくく、滑りにくいので安全性・操作性ともに優秀な素材です。
ただし水に弱く、手入れをしないと劣化します。
また、手に色が付くことがあります。
メリット。
- 革は滑りにくく、全体的に滑り止め効果が働く。
レバー・アクセル操作が軽く、やりやすくなります。
- 自分の手の形に馴染んできて操作しやすい。
馴染むと操作性バツグンです。
- クッション性、防御性がある。
- 長持ちする製品が多い。
手入れは必須。
- 高い防風性がある。
夏用として、小さい穴を複数あけた「パンチングレザー」「パンチングメッシュ」と呼ばれる製品もあります。
デメリット。
- 洗いにくい。
- 定期的に手入れが必要。
- 雨に濡れたらすぐ手入れが必要。
防水の製品でも透湿防水素材は内側です。革の表面は濡れます。
レザーグローブのメンテナンス方法。
普段のお手入れは、
- 専用のブラシでブラッシング。
又は柔らかいタオルで乾拭き。
- 汚れが取れにくい時は、キツく絞ったタオルで水拭き。
- 汚れが取れない場合は、拭き取り式のレザーソープを使う。
- 数ヶ月に1回ぐらい保革オイルを塗る。
手や布に塗り広げてから薄く塗って下さい。
- なるべく風通しの良い場所で保管。
水分やホコリから劣化したり、カビが生えたりします。
通気性のある不織布などに入れておくとホコリが付きにくくなります。
レザーグローブの洗濯 方法。
何度も使用して汗で汚れているようなら、シーズン終わりなどに洗濯をして下さい。
- 30度ぐらいの ぬるま湯でもみ洗い。
汚れが酷い場合は専用の「レザーソープ」を使います。
汚れが落ちにくい場合は浸けおき。汚れ具合に応じて5~20分ぐらい。
- 水、出来れば ぬるま湯ですすぎ洗い。
レザーソープを使っていないときは不要です。
- タオルなどで挟んで水分を取る。
グローブを嵌めながら行うと型崩れを予防できます。
- 風通しの良い所で陰干し。
跡が付かないように洗濯バサミはタグなどに付けて下さい。
タグが無いときは、調整用ベルトの内側や裾をタオル越しに挟むと少し跡がつきにくくなります。
横向きに干すと乾きにくい内側に風が当たりやすくなります。
- 少し乾いたら手や布で保革オイルを塗る。
いきなりベタッと付けるとそこだけ色が濃くなってしまいます。
ホコリも付きやすくなります。
手や布に塗り広げてから薄く塗って下さい。
普通の石鹸、100円ショップの靴クリーム(カルナバワックス配合のもの)とマイクロファイバータオル。
これでも、そこそこの手入れは可能です。
しかし、気に入って長持ちさせたいグローブには専用品を使いましょう。
他の革製品の お手入れにも使えますよ。
内側の乾かし方。
- 軍手などをつけてから装着。軍手で水分を吸収。
※軍手には色が付きます。(色落ち、色移り) - ちぎった新聞紙を詰める。
新聞紙が湿気を吸収してくれます。 - 扇風機、エアコンの風を内側に当てる。
※ドライヤーやストーブは革が痛むおそれがあるので使わないように。
効果的な干し方。
最初は逆向きに干して、乾きにくい指先の水分を出来るだけ下に移動させます。
その後、風が内側に当たりやすいように横向きに干します。
合成皮革。
革に似せて人工的に作った素材です。
人工の革:合成皮革。
動物の革:本革。
主な素材は2種類。
PU(ポリウレタン)・PVC(ポリ塩化ビニル)。
どちらも徐々に劣化していきます。
寿命は数年。長くて5年前後です。
生地にPU・PVCをコーティングしたものを「合成皮革」
不織布にPUをコーティングしたものを「人工皮革」
と分けて呼ぶこともあります。
グローブでは、部分的に よく使われる素材です。
特に手のひらによく使われます。
紫外線・水分・汚れ・ホコリなどで劣化していきます。
本革よりは水に強いのですが、濡れたままだと劣化が早まります。
基本的なお手入れは、
- 柔らかいタオルで乾拭き。
- 汚れが取れにくい時は、キツく絞ったタオルで水拭き。
ツヤのある部分は、合成皮革にも使える保革オイルを塗ることでツヤが出ます。
寿命も少し伸びるでしょう。
洗濯は、合成皮革にも使えるレザーソープがあればベストですが、中性洗剤でもOK。
保管は本革と同じく、なるべく風通しの良い場所で。
合成繊維・天然繊維のグローブ。
主な素材にポリエステル・ナイロンなどが使われているグローブ。
少数ですが、コットンなどの天然繊維を使ったグローブもあります。
水に弱いレザーグローブよりも防水機能を付けやすく、洗濯も楽です。
定期的な手入れも必要ありません。
デメリットというほどではないですが、レザーグローブと比べると操作感は劣ります。
透湿防水(汗の湿気は通すが雨は通さない)グローブの洗濯方法。
まずはタグの洗濯表示を確認して下さい。
参考リンク:消費者庁 新しい洗濯表示。 別タブで開きます。
- 透湿防水の専用洗剤か中性洗剤で優しく押し洗い。
洗濯機が使える場合はネットに入れて弱いモードで。
柔軟剤や漂白剤は使用不可です。
- 乾燥機が使える場合は乾燥機で乾かす。
- タオルで挟んで水分を取る。
※強く絞ると透湿防水素材が破れるおそれがあります
- 日陰で陰干し。
- 表地にドライヤーの温風をあてる。
10cm以上あけて熱くなりすぎないように注意。
撥水効果が少し復活します。
※乾燥機を使用した場合は不要です。
・撥水効果がなくなってきたら。
透湿防水素材専用の撥水スプレーなどを使う。
※吸い込むと危険なので、使用上の注意をよく読んで下さい。
内側が乾きにくいときは、少し上の「内側の乾かし方」を見て下さい。
メッシュグローブ。
夏専用のグローブ。
主に手の甲側にメッシュ素材が使われています。
街乗りや短距離ツーリングに適しています。
雨だとずぶ濡れですが、夏の短距離ならそれほど問題はありません。
洗濯は破れないように気を付けるぐらいで簡単です。
山道や高速道路の走行は、夏でも寒いときがあるので あまり向いていません。
特に高速道路はすぐに止まれないので、注意して下さい。
100円ショップの薄いインナーグローブぐらいは用意しておくべきでしょう。
レイングローブ。
雨のとき専用のグローブ。
通常のグローブ形状と、グローブの上に装着する「オーバーグローブ」があります。
通勤・通学や長距離ツーリングのときに予備で持っていたい製品です。
ちなみに、
冬用のグローブは大半が防水仕様です。
種類。
- 透湿防水。(汗の湿気は通すが雨は通さない)
- 防水のみ、通気性なし。
- ネオプレンなどのウェットスーツ素材。
ネオプレン。クロロプレン。
ネオプレンは商品名、クロロプレンは素材の名前で同じものです。
特殊なゴム製なので伸縮性があります。
手のひら側にもネオプレンが使われていると、操作性はかなり悪化します。
メジャー商品は、大別して2種類。
- 薄くて染みてくるもの。
ウェットスーツと同様に、染みても手が冷えにくい仕様です。
薄い製品は、夏に予備で持っておくのに適しています。
※縫い目にシームテープ(防水テープ)が貼ってあれば浸水しません。
- 厚くてなかなか染みてこないもの。
デイトナというメーカーの4mm厚を謳う製品は、1~2時間では浸水しません。
しかし、かなり蒸れる・操作性が悪くなるというデメリットがあります。
※分厚くても縫い目が貫通している製品は浸水します。
長時間の防水は難しい。
手は複雑な形状で、雨が染みてきやすい「縫い目」が多くなります。
グリップを握って圧力がかかっている部分も染みてきやすい場所です。
袖からの侵入も完璧に防ぐのは難しいです。
えー、濡れるのヤダ。
絶対に濡れたくない場合。
ホームセンターなどに売っている、凄く分厚いゴムの手袋はかなり雨を防げます。
「耐油」と書かれている製品に分厚いものが多いです。
値段が安いのが魅力。
汗の湿気は出ていかないので、汗を吸う手袋との併用がオススメです。
デメリットは見た目が激しくダサいこと。操作性がかなり悪いこと。
※透湿防水で似た見た目の製品もありますが、かなり薄い作りです。
上記の縫い目が貫通していないネオプレングローブもかなり雨を防げます。
デメリットは同じく、蒸れることと操作性が悪いことです。
ハンドルカバーは雨を防ぐネオプレン製もあります。
デメリットは冬以外に使うと変に見えること。晴れの日は外さないといけないこと。
防水グローブの上に防水オーバーグローブ。
かなり時間を稼げますが、操作性は悪くなります。
インナーグローブ。
グローブの下に装着する補助用グローブです。
・夏用は汗対策。
・冬用は寒さ対策。
※夏用はかなり薄く、破れやすい製品も多いので注意して扱って下さい。
夏用のメリット。
グローブ内の汚れを抑えることが出来ます。
洗いにくいグローブの洗濯回数を減らせます。
メリット?
グローブの内側が汗で張り付かないので、脱着が楽になります。
ただし、インナーグローブの脱着という手間は増えます。
汗で張り付きやすく、洗うのに手間がかかる「レザーグローブ」と、
蒸れやすい「通気性の無い防水グローブ」で使うのが効果的です。
休憩中などにインナーグローブ着けっぱなしの場合は、マジックテープに気を付けて下さい。
引っ付いて毛羽立ちます。
初心者向けのおすすめポイント。
春夏用のグローブ。
初心者へのおすすめポイント3つ。
- シンプルで操作性が良いもの。
- 薄すぎず、ある程度の厚みがあるもの。
- 手首の所を絞りこんで調節できるもの。
なぜ、この3つ?
1、シンプルで操作性が良いもの。
アクセルを開けた状態をキープしやすい出っ張りなど、特殊な機能が付いたグローブもあります。
しかし、
どういった機能を重視したいかは、しばらく使ってみないと分かりません。
バイクに関する知識や経験が増えると趣味趣向が変わってくることもあります。
最初は、操作性に重点を置くのがオススメです。
2、薄すぎず、ある程度の厚みがあるもの。
転倒すると、手を地面に着く可能性が高いです。
頭や体を地面にぶつけない為に無意識で手が出ます。
夏用グローブは、手のひら・手の甲ともにかなり薄い製品があります。
涼しさ重視ですね。
でも、最初は涼しさより安全性を重視するべきです。
運転に慣れていない頃は、緊張してグリップを強く握りがち。
厚みがあると手が痛くなりにくい、疲れにくいというメリットもあります。
3、手首の所を絞りこんで調節できるもの。
転倒したとき簡単に外れないようにする為です。
低価格の製品やデザイン優先の製品などで、調節できないものがあります。
調節用の小さいベルトを別で用意するなど対策は可能です。
所長から一言。(まとめ)
街乗り派は、メッシュグローブ。
ツーリング派は、レザーグローブ。
夏の雨天用は、薄手のネオプレングローブ。
が、おすすめ!
寒くなるにつれて、使用グローブを変えていきます。
街乗り。
メッシュ → ネオプレーン → 冬用グローブ。
ツーリング。
レザー → レザーぷらすインナー → 冬用グローブ。
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