冬のバイク走行における 手、指先の冷え。
冬用グローブだけでは、なかなか対応しきれません。

カバーを被せるという原始的な手法ながら、絶大な効果を発揮するのがハンドルカバー。

可愛い製品やカラフルな製品もあります。
見た目で敬遠している人も、一度チェックしてみて下さい。
基本情報。
ハンドルカバーの取り付け方や素材、耐久性など。
知ってる情報は飛ばして下さい。
取り付け方。

一般的な方法。
- 1ハンドルの外側から、グリップとレバーに差し込む。
レバーを握らないと通しにくい場合があります。
- 2付属の紐をミラーにくくりつけて固定する。
マジックテープで固定するタイプもあります。
- 3アクセル・レバー・スイッチ操作に支障がないか確認。
紐は振動で緩んでくることがあるので、たまにチェックしましょう。
帰宅後も外さずに付けっぱなしなら、タイラップ(結束バンド)などで固定してしまってもいいかもしれません。
ただし、雨の日も乗る人は、外して洗うことも考えておいて下さい。

自分のバイクのグリップの長さなどは前もって計っておきましょう。
ハンドルカバーの大きさは、商品説明や仕様に書かれています。
防水。
多くの製品が雨を防ぐ「ネオプレーン」「PVCレザー」という素材で作られています。
しかし、縫い目まで防水処理をしているハンドルカバーは かなり少ないです。
大雨だと縫い目から浸水します。
取り付け時に完全に隙間を無くすことは難しいので、隙間からも雨は入ってきます。

ある程度は雨を防げますし、徐々に浸水していくので いきなりビショ濡れになることはありません。
耐久性。
よく使われている素材は 3種類。
- ネオプレン。(クロロプレン)
- PVCレザー。(塩化ビニル)
- 合成繊維。(ナイロン、ポリエステル)
ネオプレン。(クロロプレン)

ウェットスーツの素材として有名な「特殊ゴム」です。
ネオプレンは開発したデュポン社の商品名、素材の名前がクロロプレン。
どちらも同じものです。
耐候性が高く、素材の寿命は約20年。
色褪せたり、薄い部分が破れたりといった劣化は防げませんが、素材の耐久性は抜群です。
・洗濯。
雨で濡れたまま放置すると、イヤな匂いが発生します。
外して洗いましょう。
ネオプレンは、水で手荒いが基本です。
洗剤を使う場合は、ネオプレン専用洗剤がベスト。
なければ薄めた中性洗剤で優しく手荒いして下さい。
洗剤が抜けきるまですすぎ洗いをして、風通しの良い場所で陰干し。
中は乾きにくいので、タオルを当てて出来る限り水分を取っておきます。
もし裏返しに出来るなら、表が乾いた後、裏返して陰干しして下さい。
薄い部分や縫い目から破れたりしないように丁寧に扱って下さい。
PVCレザー。(塩化ビニル)

合成皮革のひとつ。
ある程度の防水性を持っています。
耐久性は 5年前後。
屋内使用や、手入れをしていれば 10年以上持つこともあります。
PVCは防水性があるのですが、水分やホコリが残っていると劣化していきます。
紫外線でも劣化します。
屋外ノーメンテだと、寿命は 1~3年ぐらいでしょう。
基本的な手入れは「乾拭き」です。
たまにタオルで拭いておくと寿命が伸びるかもしれません。
合成繊維。(ナイロン、ポリエステル)

価格が安く劣化しにくい素材。
ただし、防水加工をしていないと、雨が染み込んできます。
※雨が直撃するということはないので、グローブが防水なら合成繊維でも雨をかなり防げます。
盗難・イタズラ対策。
ハンドルカバーは工具なしで外せるので、盗まれるおそれがあります。

「中に何かを入れられた」という事例もあります。
主な対策。
・小さいワイヤーロックなどを紐の穴に通してバイクと固定。
・紐の穴にタイラップ(結束バンド)を通して留める。
・車体にアラームを設置。
・アラーム付きのロックを使用。
・自宅ではバイクカバーを被せる。
・自宅ではハンドルカバーは外す。
「外す」以外、完全には防げませんが 盗難の可能性を少なく出来ます。
入口(手を入れるところ)は狭い。

冷気の侵入を防ぐ為、基本的に入口は狭くなっています。
ゴムのリブやドローコードで絞り込んで隙間を無くしています。
バイク用グローブを着用すると、手の抜き差しは難しくなります。
信号停止でヘルメットのシールドを開けたり等、ハンドルから手を放す人は「夏用の薄いグローブ」を使うと少し楽になります。
地域や走行時間によっては、薄いグローブでは寒い場合があるようです。
手をハンドルから放さず乗る乗り方に変えていきましょう。

安全性重視でしっかりしたグローブを付け、入口のリブを切り取って使用している人もいますね。
グリップヒーターとの併用は、「こたつ」と称されるほど暖かくなります。
薄手のグローブのほうがグリップヒーターの熱を感じやすいです。
ハンドルカバーの種類。
大きく分けて 3種類。
- ミトン タイプ。
- スイッチボックス(ウインカー等)まで覆うタイプ。
- 大型で型崩れしにくいタイプ。
1. ミトン タイプ。
鍋つかみ形状のハンドルカバー。
・スイッチ操作。
ウインカーなどスイッチ類の操作を、ハンドルカバー越しに行います。
確実に操作はやりにくくなりますから、走行前に何度か試しておきましょう。
透明窓を付けて目で確認しやすくなっている製品もあります。
・隙間が少ない。
グリップとレバー用の小さい穴に通して、スイッチボックスの手前まで差し込む。
という付け方の為、隙間が出来にくいというメリットがあります。
・基本的に小型。
小型で入口(手を入れるところ)の狭い製品が多く、厚手のグローブは使用しにくくなっています。

暖かさ重視の人におすすめ。
薄いミトン タイプ。
レバー操作もハンドルカバー越しに行うタイプです。
・メリット。
レバーの冷たさが伝わりにくい。
使用中は、グローブのように見える。かも。
・デメリット。
バイク用グローブより操作性が悪くなる。
指1本や2本でレバー操作をしている人は かなり使いにくい。
2. スイッチボックス(ウインカー等)まで覆うタイプ。
ミトン タイプよりスイッチ類の操作が楽ですが、スイッチボックスを中に入れる為に間口が広く、隙間は出来やすくなります。
※ハンドルに付けるグリップヒーターのスイッチなどは、中に入れないようにして下さい。
小型の製品でバイク用グローブを使うと、裏地と干渉してスイッチ操作がやりにくい場合があります。

ミトン タイプよりはウインカー操作がやりやすいです。
ウインカー操作でなるべくストレスを感じたくない人におすすめ。
3. 大型で型崩れしにくいタイプ。
太めのポリエステル糸やナイロン糸などで作られたガッチリとした作りのハンドルカバー。
柔らかい素材だと、速度を上げたときに風圧でレバーが押される可能性があります。
高速道路をよく使う人は、型崩れしにくいタイプにしておくと安心できます。
サイズ内に収まれば、ハンドガードが付いたオフロードバイクにも使用できます。

ハンドガード(画像のオレンジ丸)
全体のサイズだけでなく、ウインカーなどのスイッチ類を操作できるか確認してください。
内部が広いので操作がしやすく、プロテクション付きのグローブを使いやすいのも魅力。

安全性を重視したい人におすすめ。
販売メーカー。
バイク用 ハンドルカバーを製造している有名メーカーを紹介。
大久保製作所。(ヤママルト)
業務用ハンドルカバーを手掛けて50年以上の老舗。
日焼け防止の夏用やカラフルな製品、お洒落な製品もあります。

楽天公式ショップ限定品。
画像をクリック・タップで楽天市場の商品説明ページへ移動します。
コミネ。
安全性にこだわりのある老舗バイク用品メーカー。
価格帯が安いという特徴もあります。
公式サイトは商品説明がほとんど書かれていないので、商品詳細はamazonなどで確認して下さい。
ラフ & ロード。
機能の多さが魅力のメーカー。
バイク用品のラインナップも豊富。
型崩れしにくいタイプはレビューが多く、評価も高めです。
カエディア。
2019年創業の新しいメーカー。
創業当時は、スマホホルダーが有名でしたが、現在は様々なバイク用品を手掛けています。
日本のメーカーながら、全体的に低価格なのが魅力。
大阪繊維資材。
・ミトンタイプ。
・型崩れしにくいタイプ
を販売しています。
ミトン タイプは珍しいデニム地の製品があります。
リード工業。
ミトン タイプを販売しています。
風を受けやすい前面の縫い目に止水テープを採用。
雨が染み込みにくくなっています。
山城。
ミトン タイプを販売しています。
5mmという分厚いクロロプレンを採用。
サイズ表が分かりやすいです。
・レバーの長さ:180mm以下。
・グリップの直径:40mm以下。
・グリップの長さ:140mm以下。
のバイクに使用可能。
ZEAT。
ハンドガードが付いたオフロードバイクに使えるハンドルカバーを販売しています。
※大型のガードには使用できません。事前にサイズを確認して下さい。
ステップの上に立って、手の角度が変わったりしても動かしやすいように、入口は柔軟性のあるネオプレンを使用。
オフロードバイク専用設計のハンドルカバーです。
ハンドルカバーのランキング、レビュー、商品詳細はこちらからご覧ください。
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調べたい商品が決まっている方は、検索ボックスにメーカー名などを足して検索して下さい。
所長から一言。

取り付けた後は、いきなり走行せずに
アクセル・レバー・スイッチ操作に支障がないか確認しましょう。