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下半身のプロテクター【膝・脛(すね)・腰まわり】

カテゴリー プロテクター プロテクター

膝・スネ・腰まわり(骨盤まわり)のプロテクターについて。

山田
山田

ライディングパンツには、たいてい「膝プロテクター」が付いてるよね。

神崎
神崎

有名メーカーは、頑丈なものや通気性が良いプロテクターに交換できる場合が多いですね。

鈴川
鈴川

インナータイプのプロテクターなら、プロテクターが付いていないパンツの安全性を高めてくれます。

上半身のプロテクターは、こちらをご覧ください。

別タブで開きます。

最初は基本情報から。
知ってる情報は飛ばして下さい。
目次をクリック・タップで移動することも出来ます。

CEマーキング。

バイク用プロテクターは、日本のJISや国際規格ISOなどの規格はありません。
安全性の指針となるのは、欧州委員会(EUの行政機関)がさだめる「CEマーキング」という制度です。

EU加盟国でプロテクターを販売する場合、第三者機関で検査を受ける必要があります。
検査に通ると「CEマーク」というマークを製品に表示することが出来ます。

バイク用プロテクターのCEマーク
CEマーク。
形状は色々ありますが、CEという文字は同じです。

EU加盟国でプロテクターを販売するには、CEマークが必須となっています。

※UKCA(画像 下)は、EUを離脱したイギリス向けのマークで、内容的にはCEマークと同じです。

CEマークの衝撃検査について。

※検査内容には興味がないという人は「CEマーク まとめ」まで飛ばして下さい。

下半身のプロテクターの検査は、「EN1621-1」という規格に沿って行われます。
EN1621-1「肘、肩、膝、尻」用の規格です。

サイズに関する細かい規定や、無害な素材で作られているか等、様々な検査があります。
その中でも我々ユーザーにとって いちばん重要なのが「衝撃吸収検査」でしょう。

神崎
神崎

初回投稿時点(2024年1月)では、どこよりも詳しい内容を紹介しています。

※検索で出てくる範囲内での話です。
※規格の閲覧は基本有料の為、あまりにも沢山の内容は載せられません。(販売業者に対するマナー)、ご了承ください。

衝撃吸収検査。EN1621-1

膝と同じような半球状の固定台にプロテクターを置き、
重り(5kgの直方体)を落として、どれだけ衝撃が伝わるかを計ります。
※伝わる衝撃が小さいほど優秀。

50ジュールのエネルギーが加わるように、4.47m/sの速度でぶつかる高さから落下させます。(約 1m)

衝撃検査は 3つのエリアに 1回ずつ。(計3回)
3回の衝撃検査を、3個のサンプルに対して行います。(合計9回)

更に、加水分解での性能低下を考慮した検査もあります。
湿らせた後しばらく放置したサンプルに衝撃検査を行います。
サンプル2個に3回ずつの衝撃検査。

検査は「レベル1」と「レベル2」が有り、レベル2のほうが より厳しい内容です。

・EN1621-1:2012。肘、肩、膝、尻
レベル1:平均35kN未満。50kNを超えないこと。
レベル2:平均20kN未満。30kNを超えないこと。

CEマークに書かれている記号。

CEマークの記号について
CEマークには、細かい情報が書いてあるものもあります。
  1. K+L
    部位。
  2. TYPE A
    サイズ。
  3. レベル
    1ならレベル1、2ならレベル2。
  4. T+、T-
    高温、低温での検査に合格。

部位を表す記号。

  • 肩:S
    shoulder
  • 肘:E
    elbow and forearm
  • 尻:H
    hip
  • 膝とスネ上部:K
    knee and upper tibia
  • 膝とスネ:K+L
    knee, upper and middle tibia
  • 膝の下:L
    leg below protector “K”

サイズ。

TYPE A と TYPE B
TYPE Bが一回り大きくなります。

大きいほうが優秀というわけではなく、体格に合わせて大小を選べるようになっています。

高温、低温での検査。

  • T +:40度の環境で衝撃検査に合格。
  • T –:マイナス10度の環境で衝撃検査に合格。

参考。
EN1621-1:2012, ,4 Zone of protection and protectors, 5.4 Impact attenuation, 6.3.2 sampling, 6.3.4 impact test, 6.3.4.2 ambient impact test, 6.3.4.4 high temperature impact test, 6.3.4.5 low temperature impact test

※規格は今後更新されて、一部内容が変化する可能性があります。

CEマーク まとめ。

  • CEマークは、「レベル1」と「レベル2」がある。
  • レベル2のほうが高性能。
所長
所長

なるべく安全なプロテクターが欲しい。
という人は、「CE レベル2」と書かれているプロテクターを選ぼう。

素材。

大きく分けて 3種類。

  1. ソフト。
  2. ハード。
  3. 衝撃を受けると硬くなる素材。

順番に説明していきます。
知ってる情報は飛ばして下さい。

ソフト。

CE膝・肘プロテクター、ソフトタイプ

その名の通り、柔らかいプロテクター。
スポンジのような柔らかいものから、発泡スチロールやゴムパッキンのような硬めのものまで様々な質感の製品があります。

代表的な素材を紹介。

ウレタン。(ポリウレタン)

ウレタンの膝・腰プロテクター
左:膝プロテクター。
右:腰プロテクター。

昔からある衝撃吸収素材の定番。
プラスチックとゴムの性質を合わせ持つ、柔らかいプラスチックです。

・メリット。
軽い。
価格が安い。

・デメリット。
CEマークを取得しようとすると、かなり分厚くなる。
断熱性が高く夏はかなり暑い。(冬は暖かい)
通気用の穴を開けると衝撃吸収性能が低下する。

神崎
神崎

昔はウレタンばかりでしたが、今はウレタンより優秀な素材が沢山あります。

TPE。TPU。

薄く柔軟性が有り、通気性も良いCEプロテクター
RSタイチ:TPUプロテクター。
この薄さでCEレベル1。

・TPU (熱可塑性エラストマー)
・TPE (熱可塑性ポリウレタンエラストマー)。

ポリウレタンの一種ですが、通常のポリウレタンよりも加工しやすく、高性能な製品を作りやすい素材です。
薄くして、更にメッシュ形状にしても、CEレベル1、レベル2を取得できます。

採用しているメーカー。
「RSタイチ」「クシタニ」「コミネ」「フラッグシップ」など。

特殊ゴム系。

「ダイネーゼ」
発泡ニトリルゴム(Xelion)、カーボンエラストマー。
大きめのメッシュ形状でCEレベル2取得。

「アルパインスターズ」
PVC(塩化ビニル)とニトリルゴムの複合素材。
大きめのメッシュ形状でCEレベル2取得。

「フォースフィールド」
Nitrexという素材。
メッシュ形状でCEレベル2、大きめのメッシュ形状でCEレベル1取得。

メモリーフォーム。

「低反発枕」などに使われる素材を使ったプロテクター。
ウレタンよりも高性能で、大きめのメッシュ形状でCEレベル2を取得している製品もあります。

採用しているメーカー。
「カドヤ」「南海部品」「POiDESIGNS (ピーオーアイデザインズ)」など。

ハード。

ニーシンガード、ハードタイプ

硬質プラスチックを使ったプロテクター。
昔からある定番の素材です。
裏側にメッシュのウレタンが有り、2層構造となっている製品が主流です。

・メリット
2層なので、昔ながらの安いウレタンを使っても衝撃吸収性能が高め。
熱を持ちにくい硬質プラスチックとメッシュのウレタンなので、それほど暑くはない。
定番素材なので種類が豊富。

・デメリット。
2層なので、重たい。かさばる。

衝撃を受けると硬くなる素材。

衝撃を受けると硬くなるD3Oプロテクター
フリュガン:D3Oプロテクター。
この薄さでCEレベル1。

何かにぶつかった瞬間に硬くなって、衝撃を反発・吸収・分散する素材。
通常時は柔軟性があります。
すぐに元の状態にもどる為、同じ場所をぶつけても衝撃を吸収できます。

衝撃吸収能力が高く、かなり薄い製品が主流です。
※柔軟性は素材によって変わります。商品レビューなどを参考にして下さい。

バイク用品メーカーが採用している主な素材名と主なメーカー名。

・PORON:パワーエイジ。
・HILON:南海部品。KADOYA。
・SAS-TEC:ヘンリービギンズ (デイトナ)。
・KNOX MICRO-LOCK:JAPEX。
・D3O:HYOD(ヒョウドウ)。BELSTAFF。FOX。FURYGAN。ICON。Rukka。SCOTT。SHOT。THOR。XION。ハーレーダビッドソン。トライアンフ。KTM。ロイヤルエンフィールド。

・メリット。
薄い製品が多い。
柔軟性が有り、体にフィットしやすい。

・デメリット。
種類が少ない。

この素材の代名詞的な「D3O」は種類が豊富です。
かなり薄くして、更にメッシュ形状にしてもCEレベル1、CEレベル2を取得している製品があります。

装着方法。

大きく分けて 3種類。

  1. パンツ収納タイプ。
  2. 単体。
  3. インナーパンツ型。

パンツ収納タイプ。

収納ポケットに入れたり、マジックテープで装着

ライディングパンツのプロテクター収納ポケットに入れるタイプ。
腰プロテクターは最初から付いていたり、マジックテープなどで取り付けるタイプもあります。

プロテクターのラインナップが充実しているメーカーは、他のプロテクターに交換できるというパンツが多いです。
より安全性の高いものに換えたり、通気性の良いものに換えたり出来ます。

鈴川
鈴川

膝プロテクターは、裏地を引っ張りあげてめくって入れる形となるので、ちょっと出し入れしにくいです。

山田
山田

でも、いちど入れてしまえば、次からは着脱の手間はなし!

・パンツ収納タイプのメリット。
付け外しの手間がかからない。

・パンツ収納タイプのデメリット。
細かい位置調節が出来ない。
ポケットのサイズより大きいものは使えない。

※2段階など、ある程度の位置調節が出来る製品もあります。

単体。

体に直接取り付ける膝プロテクター

マジックテープ付きのベルトやサポーターで、足に取り付けるタイプ。

・単体タイプの一般的な呼び名。
保護範囲が膝まわりだけ「ニーガード」
膝と脛(すね)全体をカバー「ニーシンガード」
オフロード用で更に強力に膝と脛(すね)をカバー「ニーブレース」

ニー:knee「ひざ」
シン:shin「すね」
ブレース:brace「留め具、支持具」

鈴川
鈴川

脛(すね)をしっかりと守りたい人は、
「膝 プロテクター」よりも「ニーシンガード」で検索したほうが頑丈な製品が出やすいです。

・単体タイプのメリット。
色々なパンツに使い回せる。
細かい位置調節が可能。

・単体タイプのデメリット。
付け外しの手間がかかる。
ズレる可能性がある。

ズレは、マジックテープ付きのベルトを足すなどして、ある程度の対処は可能です。

マジックテープ付きのゴムベルト
自転車用の裾止めバンド。太ももに使うにはちょっと短い。

長さが合わないと使えません。
足まわりの長さ、マジックテープ付きベルトの長さ両方を確認して下さい。

インナーパンツ型。

インナーパンツ型のプロテクター
左:おもて側。
右:うら側。

インナーパンツに膝プロテクター・腰プロテクターなどが付いているタイプ。
ショートパンツとロングパンツがあります。

・一般的なプロテクター位置。
ショートパンツ:腰(骨盤)まわり・太もも。
ロングパンツ:腰まわり・太もも・膝・スネ。

・メリット。
色々なパンツに使いまわせる。
単体型と違って、基本ズレない。

・デメリット。
付け外しというか、着る、脱ぐの手間がかかる。
トイレのとき時間がかかる。

有名メーカー。

下半身用のプロテクターを販売していて、日本で入手しやすいメーカー。

五十音順。

・RSタイチ
普段着系ウェアからオフロード系まで揃っているので、プロテクターのラインナップも充実。
メッシュのCEプロテクター有り。

・アルパインスターズ
レース系用品がメインのメーカー。
とうぜん頑丈なプロテクターが多い。
メッシュのCEプロテクター有り。

・イエローコーン
派手なウェアで有名だったメーカー。
現在はシンプル系もあります。
ソフト、ハードプロテクター有り。

・カドヤ。
レザーウェアの老舗。
低反発素材のCEプロテクター有り。

・クシタニ
レザーウェアの老舗。
メッシュのCEプロテクター有り。
衝撃を受けると硬くなるCEプロテクター有り。

・コミネ
安全性と低価格で有名なメーカー。
プロテクターのラインナップはかなり豊富。
メッシュのCEプロテクター有り。

・THOR (ソアー)。
オフロード用品メーカー。
頑丈なプロテクターが多い。

・JAPEX (ジャペックス)
ライディングブーツで有名な「ガエルネ」を取り扱っているメーカー。
衝撃を受けると硬くなるCEプロテクター有り。

・ダイネーゼ
レース系用品がメインのメーカー。
頑丈なプロテクターが多い。
メッシュのCEプロテクター有り。

・デグナー。
レザーウェアが有名なメーカー。
軽くてCEレベル2取得のプロテクター有り。

・デイトナ (ヘンリービギンズ)。
電装品関係が有名なメーカー。
ウェア類のブランドがヘンリービギンズ。なのだが、プロテクターはデイトナ扱い。
衝撃を受けると硬くなるCEプロテクター有り。

・南海部品。
バイク用品店。オリジナル商品も販売。
衝撃を受けると硬くなるCEプロテクター有り。
メモリーフォーム(低反発)のCEプロテクター有り。

・パワーエイジ。
日本の普段着系ウェアの元祖的メーカー。
衝撃を受けると硬くなるプロテクター有り。

・POi designs (ピーオーアイデザインズ)
レディースブランド。
メモリーフォーム(低反発)のCEプロテクター有り。

・HYOD (ヒョウドウ)。
元はレザーウェアの老舗クシタニ関連のメーカー。
衝撃を受けると硬くなるプロテクター(D3O)をかなり早い時期から採用。
CE取得のプロテクター有り。

・FORCEFIELD (フォースフィールド)。
プロテクター専門メーカー。
メッシュ形状のCEプロテクター有り。

・FOX (フォックス)。
オフロード用品メーカー。
衝撃を受けると硬くなるCEプロテクター有り。

・フラッグシップ。
海外ではオイル、日本ではシューズが有名な「エルフ」を取り扱っているメーカー。
メッシュのCEプロテクター有り。

・FURYGAN (フリュガン)。
衝撃を受けると硬くなるCEプロテクター有り。
グローブにもD3Oを採用。

・ラフ&ロード。
多機能な製品が多いメーカー。
プロテクターのラインナップは豊富。
メッシュのCEプロテクター有り。
別ブランドでオフロード向きプロテクターも有り。


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