電動がいいんじゃないの?
楽だし。
・電動式は楽だけど、音がうるさい。
・手動式は安いけど、疲れる。
など、それぞれに特徴があるので、使用環境や用途に合わせて選ぶといいですよ。
ツーリングで持っていくならサイズや重さも重要です。
自宅(駐輪場所)で使うなら、サイズより使いやすさや音が重要となってきますね。
ガソリンスタンドやバイク屋でも空気を入れることは可能です。
しかし空気入れを持っていれば、好きな時に、バイクに乗って出掛けなくても空気を入れることが出来ます。
タイヤの空気圧は1ヶ月に1回チェックすることが推奨されています。
タイヤが冷えているときに計らないと正確な数値は出ないので、ガソリンスタンドが近くに無い場合も空気入れがあると便利です。
基本情報。
知っている情報は飛ばして下さい。
手動・足踏み・電動の おすすめ空気入れは後ろのほうです。
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空気入れの使い方・ガソリンスタンドの空気入れ・空気圧についての詳細や計り方は、こちらの記事をご覧ください。
エアバルブの種類。
エアバルブ:(ホイールに付いている)空気を入れる場所にある金具のことです。
- 英式バルブ。
一般的な自転車用。
- 仏式バルブ。
スポーツタイプの自転車(ロードバイク)用。
- 米式バルブ。
車・バイク・MTB(マウンテンバイク)用。
バイクは基本的に「米式バルブ」です。
米式バルブに対応している空気入れじゃないと空気を入れられませんので、必ず商品説明を確認して下さい。
指定空気圧。(適正空気圧)
空気圧:タイヤにどのぐらい空気が入っているかを示す数値。
指定空気圧(適正空気圧):メーカーが指定する空気圧で、多すぎても少なすぎても悪影響が出ます。
チェーンカバーやシート裏に、タイヤに関することが書かれたラベルが貼られています。
どこにも書かれていないときは、説明書やメーカーサイトで確認します。
空気圧の単位は4種類。
- kPa。(キロパスカル)
- kgf/cm2。(キログラムフォース)
- bar。(バール)
- psi。(プサイ、ポンドスクエアインチ)
日本のバイクはkPaが主流ですが、海外メーカーや自転車用空気入れはpsiもよく使われます。
単位が違えば数値も変わってきます。
バイクに書いてある単位と空気入れの単位が違うときは、下の目安表で確認して下さい。
・kPa基準の目安表。
kPa | kgf/cm2 | bar | psi |
---|---|---|---|
100 | 1.02 | 1.0 | 14.50 |
110 | 1.12 | 1.1 | 15.95 |
120 | 1.22 | 1.2 | 17.40 |
130 | 1.325 | 1.3 | 18.85 |
140 | 1.427 | 1.4 | 20.30 |
150 | 1.529 | 1.5 | 21.75 |
160 | 1.631 | 1.6 | 23.20 |
170 | 1.733 | 1.7 | 24.65 |
180 | 1.835 | 1.8 | 26.10 |
190 | 1.937 | 1.9 | 27.55 |
200 | 2.039 | 2.0 | 29.00 |
210 | 2.141 | 2.1 | 30.45 |
220 | 2.243 | 2.2 | 31.90 |
230 | 2.345 | 2.3 | 33.35 |
240 | 2.447 | 2.4 | 34.80 |
250 | 2.549 | 2.5 | 36.25 |
260 | 2.651 | 2.6 | 37.70 |
270 | 2.753 | 2.7 | 39.16 |
280 | 2.855 | 2.8 | 40.61 |
290 | 2.957 | 2.9 | 42.06 |
300 | 3.059 | 3.0 | 43.51 |
・換算表。
1kPa | 0.0102kgf/cm2 | 0.01bar | 0.145psi |
1kgf/cm2 | 98.067kPa | 0.981bar | 14.223psi |
1bar | 100kPa | 1.0197kgf/cm2 | 14.504psi |
1psi | 6.895kPa | 0.0703kgf/cm2 | 0.069bar |
例:バイクの指定空気圧が250kPa。
エアゲージ(空気圧を計る機械)の目盛りがpsiなら、
割り算、250 ÷ 6.895 = 約36.258psi
次に説明する「エアゲージ」で空気圧を計って、指定空気圧付近に合わせます。
タイヤメーカーは、指定空気圧からプラス20kPaの間で合わせるように推奨しています。
空気は徐々に抜けていきますし、エアゲージも多少の誤差は出るので、基本ピッタリから ちょっと高めの範囲内に合わせます。
エアゲージ。
- 口金。
- リセットボタン。
口金をエアバルブに真っ直ぐ押し当てると空気圧が計れます。
少し強めに勢いよくキュツと押し当てないと空気が抜けていくので何度か練習して下さい。
リセットボタンは数値をゼロに戻すボタンですが、減圧(空気を抜く)ボタンとしても使用できます。
空気圧を計っている状態のままリセットボタンを押すと空気が抜け、離すと数値が表示されます。
空気をちょっとだけ多めに入れて、リセットボタンを押して微調整します。
※空気を抜くことが出来ない製品もあります。
エアバルブに強く押し当てずに、軽く当てると空気を抜くことが出来ます。
エアゲージが付いている空気入れ。
空気入れをセットする、又は空気を入れ始めると空気圧が表示されます。
手・足で押しているときは高めに表示されるので、押していないときの数値を見ます。
空気を入れながら数値を確認することが出来ますが、
空気入れに付いているエアゲージは誤差が大きいものが多いです。
ただ、空気を入れるときの目安となりますし、誤差が分かっていればそこそこ正確な値に合わせることも可能です。
誤差の測定。
空気入れ・エアゲージを信頼できるバイク屋やガソリンスタンドに持っていきます。
空気圧を計ってもらい、その後に自分の空気入れ・エアゲージで何度か計り直します。
これでだいたいの誤差が判明します。
次回からは誤差を考慮に入れた値に合わせればOK。
※ガソリンスタンドの空気入れはセルフの場合があります。
詳しくは最初のほうの関連記事「【初心者向け】タイヤの空気圧チェック」をご覧ください。
エアゲージの注意点。
・衝撃に弱い。
エアゲージは精密機械です。強い衝撃で故障するおそれがあります。
落としたり、ぶつけたりしないように注意して下さい。
空気入れに付いているエアゲージも同じです。
・精度はだんだん悪くなる。
内部部品の経年劣化などでエアゲージの精度は悪くなっていきます。
車屋、バイク屋などは、1年に1回 校正(精度チェック)をしています。
一般用途では使用回数も少ないですし、そこまで厳密に正確じゃなくてもいいのですが、5年ぐらい使っていたら正確ではなくなってきていると考えたほうがいいでしょう。
安くて精度の高いエアゲージもあるので、長く使い続けるよりも買い換えることをおすすめします。
高級品を買って、校正に出して使い続けるというやり方もあります。
参考リンク:旭産業株式会社。→アフターサービス。別タブで開きます。
空気入れの種類。
主に 3種類。
- 手動式。
- 足踏み式。
- 電動式。
手動式。手押し式。
自転車の空気入れによくある形です。
足で押さえて、持ち手(ハンドル)を上下に動かして空気を入れます。
持ち手は いちばん上まで上げきってから下ろすのが基本です。
値段が安くて種類が豊富ですが、疲れるというデメリットがあります。
下に動かすときに体重を乗せるようにすると、少し楽になります。
サイズが豊富で、ツーリングに持っていける小型の製品もあります。
小型の製品の中には、足で押さえずに両手で持って空気を入れるというタイプがあります。
持ち運びやすさを優先している為、ちょっと作業しにくく疲れます。
家(駐輪場所)で使うなら、ある程度の大きさがあったほうが使いやすく、体力的にも楽です。
格安製品と有名メーカーの製品でそれほど値段の差がないので、有名メーカーの製品がおすすめです。
足踏み式。
「フットポンプ」と呼ばれます。
足で踏んで空気を入れていくので、手動式よりも少し楽になります。
全体的に値段が安いという特徴があります。
手よりも動かしにくい足での作業なので、小型のフットポンプは動いてしまって作業しにくくなりがちです。
家(駐輪場所)で使うなら、ある程度大きくて安定性の高い製品がおすすめです。
電動式。
内蔵バッテリーや電源コードを繋いで空気を入れます。
非常に小さい製品や、指定した空気圧になると自動でストップする機能が付いた製品など、手動式や足踏み式とは違った特徴をもっています。
電動なので疲れはしませんが、値段が高めで、そこそこ大きな音(夜や早朝には使えないぐらいの音)が出るというデメリットがあります。
バッテリーが別売りだったり、車(シガーソケット)から電源を取るといった製品もあります。
商品説明をよく確認するようにして下さい。
例えば、有名で評価の高いメーカー「マキタ」の「充電式空気入れ 本体のみ」はバッテリーと充電器が別売りです。
※電動式は使っていると熱くなっていきます。
説明書に「連続使用時間10分」などと書かれていたりするので、説明書は必ず読むようにしましょう。
※格安製品は、故障や初期不良の報告がそこそこあります。有名メーカーの高額製品か、レビューでの評価が高い製品がおすすめです。
知っている人も多いと思いますが、簡単な感想と最高評価のレビューばかりという製品の評価は当てになりません。
手動・足踏み・電動、それぞれのおすすめ空気入れ。
手動式の おすすめ空気入れ。
パナレーサー:樹脂製フロアポンプゲージ付。
パナレーサーは、元々パナソニックの自転車部門で、昔から評価の高いメーカーです。
興味がない人はあまり知らないと思いますが、自転車は一般的な車やバイクよりも多めに空気を入れます。
スポーツ用の自転車(ロードバイク)は、車やバイクの2倍ぐらいの空気を入れます。
なので自転車用の空気入れは、バイクにも余裕で使えます。
製品スペック。
- 英式・仏式・米式バルブに対応。
- 注入可能な空気圧上限。
英式:約500kPa。
仏式、米式:約700kPa。 - 1mのロングホース。
- 英式バルブクリップ付属。
英式バルブ用のアダプターです。
英式バルブクリップを取り付ければ普通の自転車にも空気を入れることが出来ます。
バイクの場合はアダプターなど付けることなく、そのままで使用できます。
最大1,100kPaまで対応しているアルミ製の上位機種もありますが、バイクで使うならこちらで十分です。
エアゲージについて。
エアゲージは精密機械です。
強い衝撃を与えると、エアゲージが故障する可能性があります。
手動式の空気入れは倒してしまいやすいので注意して下さい。
空気入れに付いているエアゲージは誤差が出やすいです。
この製品も誤差が出るというレビューが多いです。
目安程度にしておき、測定専用のエアゲージを使うのがおすすめです。
バイク屋やガソリンスタンドにエアゲージもしくは空気入れを持っていって計り比べて、誤差を把握してから使うということも出来ます。
おすすめポイント。
・日本の有名メーカー製なのに安い。
・人気商品なので情報が多い。
・ホースが長くて使いやすい。
ざんねんポイント。
・疲れる。
足踏み式の おすすめ空気入れ。
大橋産業:高圧フットポンプ ツインシリンダー。
大橋産業(BAL OHASHI)は カー用品メーカーの老舗で、バイク用品も製造しています。
バイク用としてはバッテリー充電器が有名です。
製品スペック。
- サイズ:153×286×83mm。使用時の最大高さ252mm。
- 重量:2.4kg
- ツインシリンダー。
空気を押し出すシリンダー(筒)が2つで作業効率がアップ。 - 最高圧力1,000kPa。
- 英式・仏式・米式バルブに対応。
- 3種類のアダプター付き。
ボール用、レジャー用(浮き輪やエアマットなど)太めと細め。 - 700mmのロングホース。
- ホース固定ホルダー。
本体の裏側にホースを固定できます。※意外と重要。
シリンダーが1つの製品もあります。
ただ値段はあまり変わらないので、大きさが気にならなければツインシリンダーのほうが良いでしょう。
手よりも力が強く器用に動かせない足での作業となり、慣れるまで本体が動いてしまって作業しにくい場合があります。
もう片方の足のつま先(足の側面だと作業しにくい)を本体に当てておくと少し動きにくくすることが出来ます。
エアゲージについて。
エアゲージは精密機械です。
強い衝撃を与えると、エアゲージが故障する可能性があります。
シリンダーが2つでちょっと重たいので、持ち運ぶ際に雑に扱ってしまいがちです。注意して下さい。
この製品はエアゲージに誤差が出るというレビューが多く見られます。
測定専用のエアゲージを使って計り直すことをおすすめします。
バイク屋やガソリンスタンドにエアゲージもしくは空気入れを持っていき、計り比べて どのぐらいの誤差が出るのか把握しておいてから使うことでも対処可能です。
おすすめポイント。
・日本の有名メーカー製なのに安い。
・手動式より楽。
さんねんポイント。
・手動式より楽とはいえ疲れる。
・ちょっと重い。
電動式の おすすめ空気入れ。
Kaedear (カエディア):モバイルコンプレッサー。
Kaedearは、バイク用品を取り扱っている日本の会社。
特にスマホホルダーが有名です。
製品スペック。
- サイズ:157×64×44mm。
- ホース長:300mm。
口金はねじ込んで固定するタイプ。 - 重量:420g。
- 使用温度:-10~45度。
- 空気圧上限:999kPa (10.5kg/cm2、10.3BAR、150PSI)
バイク用 MOTO MODE:制限379kPa。 - 吐出量:20L/min。
- バッテリー容量:デュアルバッテリー。
2,000mAh/3.7V、合計4,000mAh/14.8wha - 充電時間:2~3時間。
- 充電端子:USB-C(5V2A / SV1.5A)。
- 指定空気圧で自動停止。
- グローブのままでも押しやすいスイッチ。
- LEDライト付き。
- 単位:PSI、BAR、KPA、kg/cm2
- 英式・仏式・米式バルブ対応。
- アダプター2つ。
ボール用と、浮き輪などのレジャー用。 - 音の大きさ;99dB。
- メーカー保証期間:1年。
使用中はホース接続部分あたりが高温になります。
連続使用時間は10分以内となっています。
強い衝撃を与えると、故障する可能性があります。
小型の電動式は、簡単に持ち運べるので雑に扱ってしまいがちです。注意して下さい。
空気圧表示について。
デジタルでも空気圧の数値は誤差が出ることが多いです。
だいたいの目安と考えて、測定専用のエアゲージを使って計り直すことをおすすめします。
バイク屋やガソリンスタンドなどで計り比べて、どのぐらいの誤差が出るのか把握しておいてから使うという方法でも対処可能です。
持ち運ぶときは、強い衝撃を与えないように注意して下さい。
おすすめポイント。
・日本メーカーの小型電動式の中では安めの価格。
・日本メーカーなので説明書が分かりやすい。
ざんねんポイント。
・電動式全般に言えることですが、大きな音が出ます。朝晩は使いにくい。
・口金(エアバルブに差し込む部分)が曲がっていないので、ディスクローターが大きいバイクでは使いにくい。
※口金については、90度に曲がったアダプター(エクステンションエアバルブ)などで対処可能です。
詳しくは次を見て下さい。
ガソリンスタンド向けのアダプター。
キタコ:エクステンションエアーバルブ。
車のエアバルブ(ホイールにある空気を入れるところ)は外側を向いていることが多いのですが、バイクのエアバルブは内側(タイヤの中心)を向いていることが多くなっています。
ガソリンスタンドの空気入れは車用なので、
バイクに使おうとしても、ブレーキディスクローターなどが邪魔となって使えないことがあります。
エアバルブの向きを横にするアダプターを使えば、ガソリンスタンドの空気入れが使えるようになります。
付け外しのときに少し空気が抜けます。
一気に大量に抜けるわけではないので、少し多めに入れて手早く作業すれば気にするほどではありません。
※空気圧はピッタリから20kPa多めの範囲で合わせるのが基本です。
電動式(エアコンプレッサー)のランキング、空気入れのレビューなどは こちらからご覧ください。
コンセントやシガーソケットに接続する空気入れもあります。商品説明をよく確認して下さい。
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