
グルっと回るやつだよね。
あんまり見ないから、よく知らないなぁ。

ツーリング先などで遭遇したときに慌てないように、基本ルールを身につけておきましょう。

道路標識や、よく似た「ロータリー」との違いについても解説します。
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環状交差点(ラウンドアバウト)とは

エプロン:大型車が回りきれないときに、乗り上げて回る部分。
※横断歩道・分離島・エプロンは、設置されていない場合もあります。
交差点が十字や T字ではなく、環状(円形)の道になっています。
- 右回りの一方通行。
- 基本的に信号や、一時停止の標識は なし。
といった特徴があります。
環状交差点の通行ルールは、平成26年9月1日に施行されました。
それ以降、信号や一時停止の標識がある環状道路(ロータリー)とは分けて考えるようになっています。※後ほど紹介します。
環状交差点(ラウンドアバウト)のメリット
- 赤信号の待ち時間がなくなる。
- 高速で通過できない為、重大事故が起こりにくい。
- 一方通行の為、対向車との事故が起こらない。
- 停電時でもそのまま運用できる。
- 枝分かれの多い複雑な交差点が通行しやすくなる。
環状交差点(ラウンドアバウト)のデメリット
- 通行ルールがあまり知られていない。
- 信号(歩行者用の信号の音)が無い為、視覚障害者が横断歩道を渡りにくい。
- 通常の交差点よりも広いスペースが必要。
- 交通量が多い場所には設置できない。(導入の目安は、通行量 1日1万台未満)
通行ルール

右回り(時計回り)以外にも決まりがあるので、
「進入」「交差点内」「出口」と分けて順番に説明していきます。
進入時

- 前もって道路の左端に寄っておく。
- 徐行しながら「左折」で進入。
- 進入時は、ウインカーの必要なし。
- 交差点内の車両が優先。
- 交差点内の車両の通行を妨げない。(ぶつかりそうなら こちらが止まる)
環状交差点内

- 道路の左端に沿って右回りで徐行。
- ただし、道路標識などで通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分を通行。(海外では二車線の場合もある)
ウインカーを出すタイミング

- 自分が出たい出口の「ひとつ前の出口」を通過したら 左ウインカーを出す。
- いちばん最初の出口から出たいときは、交差点に入った直後に 左ウインカーを出す。
- 交差点を出るまでウインカーは点けておく。
- 横断歩道がある場合は、歩行者優先。
自転車の場合
自転車もルールは同じです。
道路の左端を走行し「徐行」で侵入。
交差点内は道路の左端を右回りで「徐行」
その他、全体的なルール
- 横断歩道がある場合、歩行者優先。
- 自転車が通行している場合、自転車と並走せずに左端を徐行。
- 他の車両や歩行者に注意して、できる限り安全な速度と方法で通行しなければならない。
横断歩道を渡る歩行者がいる場合は、一時停止しなければいけません。
信号のない通常の交差点では優先順位が変わります。
参考:
道路交通法第三十五条の二(環状交差点における左折等)
道路交通法第三十七条の二(環状交差点における他の車両等との関係等)
国土交通省 望ましいラウンドアバウトの構造について
国土交通省 ラウンドアバウトのすすめ
国土交通省 ラウンドアバウト PDF
国土交通省 ラウンドアバウトの効果・影響 PDF
国土交通省 ラウンドアバウトの現状 PDF
国土交通省 急がば回れ環状交差点 PDF
警視庁 →交通安全→道路における交通規制→環状交差点の交通規制について
警視庁 環状交差点の導入状況
環状交差点(ラウンドアバウト)の標識

標識の名前「環状の交差点における右回り通行」
環状交差点の前(入口)に設置されます。
案内標識

目的地の方向や地名、道路の路線番号などが書かれた標識。
環状交差点は「右回りの矢印」で表されます。
※案内標識は無い場合もあります。
「ゆずれ」の標識

環状交差点では一時停止の義務が無い為、「止まれ」ではなく「ゆずれ」となっています。
※ゆずれの標識は無い場合もあります。
道路標示(路面のペイント)

環状交差点では一時停止の義務が無い為、「止まれ」ではなく「ゆずれ」となります。
※横断歩道が設置されていて、歩行者がいる場合は、一時停止しなければいけません。
※道路標示(路面のペイント)は無い場合もあります。
環状交差点とロータリーの違い

- 画像 左:規制標識「環状の交差点における右回り通行」
- 画像 右:警戒標識「ロータリーあり」
標識があれば違いはすぐに分かります。
ただ、「ロータリーあり」の標識は必ず設置されているわけではありません。
基本的な解釈
- 環状交差点:信号や一時停止の標識がない環状の交差点。
- ロータリー:環状の道路全般。
進入車両が優先の場合が多い。
信号や一時停止の標識が設置されていることもある。
しかし、一部 例外もあります↓
環状交差点はロータリーの一種だった
環状交差点のルールが、平成26年9月1日に施行されるまでは、環状の道路(ロータリー)に対する取り決めはありませんでした。
環状交差点は新たに作られる場合と、
「環状交差点のルールに対応できる場所を環状交差点に変えていく」
といった方法でも導入が進められました。
その為、ルール上は無いはずの一時停止(止まれ)の標識と環状交差点の標識が両方ある交差点なども存在し、徐々にルールどおりに整えていく。という方針で導入が進められています。

本来はあり得ない、「環状交差点」と「止まれ」両方の標識。
信号、標識、標示の確認が大事
信号はとうぜんとして、交差点の前に標識や標示(路面のペイント)がないか確認することが大事です。
・「ゆずれ」がある。
・「環状交差点」と「止まれ」両方の場合もある。
・ロータリーは標識がないこともある。
など、知識として知っていれば、対応しやすくなるでしょう。
所長から一言(まとめ)

基本ルール。
- 環状交差点内が優先
- 徐行で進入
- 左端を右回りで徐行
- 自分が出る ひとつ前の出口を通過したら、左ウインカー
- 最初の出口から出たいときは、進入後に左ウインカー
- 横断歩道がある場合、歩行者優先。
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