
二人乗りで気を付けるべきポイントって何だろう?

まずは、法律。
定められている条件を知ること。

次に重要なのは、乗り降りの方法や運転のコツなど。
そして、快適性をアップさせる装備類ですね。
バイクの2人乗りでよく使われる用語。
- タンデム
2人乗りのこと。 - タンデムシート
リアシート。 - タンデマー、パッセンジャー
後ろに乗る同乗者。 - タンデムステップ
同乗者が足を置くところ。
守らなければいけない法律から解説していきます。
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バイクの二人乗りに関する法律。

法律では主に 4つの規定があります。
- 排気量。(モーター出力)
- 免許取得後の年数、年齢。
- ヘルメット、後部シートなど装備類。
- 二人乗り禁止区間。
事前に理解しておくことでトラブルを回避し、より安全に二人乗りを楽しめます。
順番に解説していきます。
排気量、モーター出力による条件。
道路運送 車両法の 区分 | 排気量 | モーター 出力 | 二人 乗り |
---|---|---|---|
原付一種 | 50cc以下 | 0.6kW未満 | × |
原付二種 乙 | 51〜90cc | 0.6kW超〜 1.0kW | ○ |
原付二種 甲 | 91〜125cc | 0.6kW超〜 1.0kW | ○ |
軽二輪 | 126〜250cc | 1.0kW超〜 20kW | ○ |
小型二輪 | 251〜400cc | 1.0kW超 20kW | ○ |
大型二輪 | 401cc以上 | 20kW超 | ○ |
2人乗り可能なバイク。
排気量51cc以上。
電動バイクは、0.6kWを超えるもの。
※正確には、
「原付一種:50cc未満」
「原付二種:50cc以上~125cc未満」・・・
という表記になりますが、
分かりやすく
「原付一種:50cc以下」
「原付二種:51cc以上~125cc以下」・・・
といった表現をするのが一般的です。
免許と年数、年齢による条件。
51cc以上 (0.6kW以上) のバイクに乗れる免許を取得してから、1年以上経過していなければ二人乗りが認められません。
51cc以上 (0.6kW以上) のバイクに乗れる免許。
- 小型限定普通二輪免許。
51〜125cc、0.6~1.0kW
- 普通二輪免許。
126〜400cc、1,0~20kW
※125cc以下も乗れる。
- 大型二輪免許。
401cc以上、20kW以上
※400cc以下も乗れる。

普通二輪免許を取った後、1年経たずに大型二輪免許を取った場合とかは?

通算で 1年以上。となります。
・原付免許の場合。
原付(50cc以下、0,6kW未満)のバイクにおいては、二人乗りは禁止されています。
たとえ原付免許を取得して1年以上経過していても、法的に二人乗りをすることはできません。
高速道路での二人乗りに関するルール。
高速道路におけるバイクの二人乗りには、特別な規定があります。
- ライダーの年齢:20歳以上であること。
- 大型または普通二輪免許の取得年数:3年以上経過していること。
高速道路を走れる免許 (大型二輪免許、普通二輪免許) を取得してから 3年以上です。
小型限定普通二輪免許や原付免許では高速道路を走れないので、3年経っても高速道路の2人乗りは出来ません。
※自動車専用道路を通行する場合は要注意。
法律的には「自動車専用道路」も高速道路となります。
同乗者の年齢。
同乗者には年齢制限はありません。
しかし、タンデムステップ (同乗者が足を着くところ) に足が届かない場合は、二人乗りをすることは出来ません。
子供用のタンデムステップなどで対策は可能です。
排気量、年数、年齢のまとめ。
バイクで二人乗りする際の条件。
通行場所 | 排気量 モーター 出力 | 年齢 | 免許取得後 の年数 |
---|---|---|---|
一般道路 | 51cc以上 0.6kW超〜 1.0kW | – | 1年以上 |
高速道路 自動車 専用道路 | 126cc以上 1.0kW超 | 20歳以上 | 3年以上 |
参考:e-GOV法令検索 → 道路交通法 → 第七十一条の四
バイクの車両条件など。

- タンデムステップ。
- リアシート。
- グラブバー。(タンデムバー、タンデムグリップ)
- タンデムベルト。
1、タンデムステップ(同乗者の足置き場)が設置されていること。
二人乗り時、同乗者は足をしっかりと支えられる必要があります。
2、二人乗り用のシートが設置されていること。
一人乗り用のシートしかないバイクで ムリヤリ前に詰めて同乗者を乗せる。といったことはできません。
3、4、グラブバー・タンデムベルトなどが設置されていること。
掴まって体を支える装備が備わっていなければなりません。
スクーターの場合。

スクーターでも、足の置き場、リアシート、掴むところが必要です。
参考:e-GOV法令検索 → 道路運送車両の保安基準
二人乗りが出来ないバイクの例と乗車定員について。

リアシート部分がカウル (シングルシート用カウル) で覆われているバイク。
スポーツ走行向きのバイクで よく見られます。

リアシートが無いバイク。
アメリカンタイプのバイクで よく見られます。
オプションやカスタム品でリアシートを付けられる車種もあります。
ただし、書類上「乗車定員一人」となっている場合は、「乗車定員二人」へと書き換えが必要です。
二人乗り用の装備を付けた後、15日以内に構造変更の申請を行います。
車検のあるバイクは、運輸支局(陸運局)あるいは自動車検査登録事務所へ申請。
車検の無いバイクは、市町村役場に「改造申請」の申請。

かなりややこしい為、よく分からないときはバイク屋に相談してください。
ヘルメットの着用義務。
道路交通法第七十一条の四で「乗車用ヘルメットをかぶらない者を乗車させてはいけない」と定められています。
運転者だけでなく、同乗者も乗車用ヘルメットが必要です。
二人乗り禁止区間。

上記の標識があるところでは、他の条件を満たしていても二人乗りは禁止です。

標識の名前:大型自動二輪車および普通自動二輪車二人乗り通行禁止

長い。

分かりやすい標識なので、見た目で覚えておきましょう。
バイクの二人乗り通行禁止で有名な場所は、首都高速です。
ちょっとややこしいので、事前に確認しておくことをおすすめします。
参考:首都高ドライバーズサイト → 首都高を使う → 首都高上の車両規制・通行規制 → 自動二輪車の二人乗り規制
https://www,shutoko.jp/use/restriction/bike/
二人乗りにおける罰則。
主な違反とその罰則。
- 50cc以下のバイクで2人乗り。
定員外乗車違反:反則点数1点、反則金5,000円
- 51cc以上で定員1名のバイクで2人乗り。
定員外乗車違反:反則点数1点、反則金6,000円
- 免許取得後1年未満 (高速道路3年未満) で2人乗り。
大型自動二輪車等乗車方法違反:反則点数2点、反則金12,000円
- 20歳以下で高速道路を2人乗り。
大型自動二輪車等乗車方法違反:反則点数2点、反則金12,000円
- 二輪車の二人乗り禁止区間で二人乗り。
大型自動二輪車等乗車方法違反:反則点数2点、反則金12,000円
バイクで二人乗りする際の必要装備とおすすめアイテム
バイクで二人乗りをする際には、ライダーだけでなく同乗者の安全も確保するために、装備をしっかり揃えることが大切です。
安全性を高めるための必須アイテムから、快適な二人乗りを楽しむためのおすすめアイテムまで、バイクでの二人乗りに欠かせない装備を紹介します。
必須:ヘルメット

まず最も重要な装備は、ヘルメットです。
ライダーはもちろん、同乗者も必ず着用する義務があります。
日本の法律では、二人乗りにおいてヘルメットの着用は義務化されています。
・シールド (顔の前の透明カバー) 付きのヘルメットがおすすめ。
特に高速道路を走る際には、目を守ることが重要です。
顔への風圧や冬場の寒風も軽減します。
・同乗者に合ったサイズを選ぶことが重要。
同乗者が慣れていない場合、ヘルメットが大きすぎたり、きつすぎたりすると快適性が損なわれるだけでなく、安全性にも影響を与えます。必ず同乗者にフィットするサイズを選びましょう。
バイク用ウェア、プロテクター。

ライダーだけでなく、同乗者もできるだけプロテクター装備の服を着るのが望ましいです。
万が一の転倒や事故時に、体をしっかり守ることができます。
・バイク用ジャケット。
胸部や背中、肘、肩などにプロテクターが内蔵されたバイク用ジャケット。
ライダー・同乗者ともに安全を高めるための重要アイテムです。
プロテクター入りのジャケットは衝撃吸収性が高く、万一の事故の際に重大なけがを防ぐ役割を果たします。
また、走行風でのバタつきや、冬の寒風を抑える作りになっています。
※真冬に普段着での長時間走行は、寒さに耐えきれない可能性が高いです。
・バイク用パンツ。
膝や腰にプロテクターを備えたバイク用パンツ。
事故や転倒したときの怪我のリスクを減らします。
裾が絞り込める作りの製品が多く、ステップに引っ掛かったり、チェーンに巻き込まれたりするのを防ぎます。
基本的に脚の内側部分が熱に強い素材で作られています。
マフラー、エンジンの熱から脚を守ります。
・ニーパッドやエルボーパッドの装着。
転倒時に大きなダメージを受けやすい膝や肘を守るため、単体取付タイプのニーパッドやエルボーパッドを着用するという方法もあります。
これらはプロテクターの無いジーンズなどの安全性を高める装備です。

バイク用グローブ。

ライダーだけでなく、同乗者もバイク用グローブを着用することが推奨されます。
長時間の走行では、風圧や寒さで手が冷えたり、掴まっている手の握力が低下することがありますが、グローブを着用することでこれらの問題を軽減できます。
・快適性と操作性に優れたグローブを選ぶ。
季節に応じてグローブを使い分けると、快適なライディングが可能です。
冬用の防寒グローブ、通気性の良い夏用グローブ、防水効果の高いグローブなど、季節や目的に応じたグローブ選びが快適さに直結します。

冬にグローブ無しは、メチャクチャ辛いです。

転倒時には地面に手のひらを着きやすいので、丈夫な作りのバイク用がおすすめです。

昔はバイク用グローブは高価でしたが、今は安いグローブも沢山ありますよ。
インカム

バイクでの二人乗りは、ヘルメットや風切り音の影響で会話が難しいことが多いです。
そこで、快適な二人乗りを楽しむためにインカム(コミュニケーションツール)を利用することをおすすめします。
Bluetoothを利用したインカムを使うことで、ライダーと同乗者が走行中でも簡単に会話ができます。
安全確認や道案内など、状況に応じたコミュニケーションが取れるので、ライディングの安心感が高まります。
また、スマートフォンと接続して音楽を聴いたり、ナビゲーションの案内を受けたりすることも可能です。
クッション。
長時間の二人乗りは、お尻が痛くなったり、蒸れて暑くなったりしがちです。
快適さを向上させるためのアイテムとしてシートクッションの使用を検討してみてください。
メッシュのシートクッション。
長時間のライディングでもお尻の痛みや蒸れを軽減します。
また、同乗者の快適性が向上することで、よりリラックスした二人乗りが可能になります。
ただし、分厚いクッションは横ズレが起こって不安を感じるおそれがあります。
あまりにも分厚いクッションは避けたほうがいいでしょう。
ライダーの体に装着するタイプのタンデムベルト
同乗者が不安を感じる場合、ライダーの体にしっかりとつかまるためのタンデムベルトを装着すると安心です。
ベルトをライダーの腰に装着し、同乗者がそのベルトの取っ手部分につかまることで、安定した姿勢を保ちやすくなります。
子供は寝る。
走行時間が長めになると、子供は寝てしまうことがよくあります。
走行中は、後ろを確認できないことも多いですから、気付かないうちに子供が寝てしまうと重大な事故に繋がりかねません。
タンデムベルトには、同乗者を固定できるものもあります。
初心者や子どもを同乗させる場合には、肩や背中を固定できる作りのものが安心です。
まとめ:安全・快適な二人乗りのために準備を整えよう。
バイクの二人乗りは、適切な装備を用意することで、安全性を高めながら快適に楽しむことができます。
ヘルメットやプロテクターなどの必須装備をしっかり揃えることが最優先ですが、インカムやシートクッションといった快適装備を取り入れることで、さらに充実した二人乗り体験が可能です。
事前にしっかりと準備を整え、楽しいライディングを満喫しましょう!
乗り降りの手順
バイク二人乗りの「乗り降り」は、バランスを崩さないためにライダーと同乗者が協力して行うことが大切です。
以下、具体的な手順を解説します。
乗るとき:ライダーの手順。
- バイクを安定させる。
ライダーはバイクにまたがり、足をしっかり地面につけてバイクを安定させます。
サイドスタンドのバイクは、サイドスタンドを出して傾けていても構いません。
ただし、後からバイクを真っ直ぐにしてサイドスタンドを払うので、重たいバイクで無理だった場合は諦めてやり直してください。
- ブレーキをかける。
両手でハンドルを握り、ブレーキレバーを引いて動き出さないようにします。
足着きの良くないバイクは、ギアを 1速に入れ、左足を着いてリアブレーキを踏んでおきます。
- 同乗者に「準備ができた」ことを伝える。
乗るとき:同乗者の手順。
- 合図を出す。
同乗者はバイクの左側(または乗りやすい側)に立ち、肩を叩くなど「今から乗る」ことを伝える合図を出します。
- ステップを使って乗る。
同乗者は、まず片足をバイクのステップに乗せ、もう片足をゆっくりと持ち上げてシートにまたがります。
急がず、ライダーに負担がかからないように慎重に動きます。
ステップに乗らなくても楽にまたがれる場合は、無理にステップを使わなくても大丈夫です。
歩道の縁石を利用するという方法もあります。
- 同乗者が乗ったら、ライダーに「乗れた」ことを伝える。
同乗者もニーグリップ。

膝の内側で運転者を軽く挟みます。
可能であれば、かかとの内側など、脚の内側でバイクと接することが出来るところを密着させます。
持つ場所。

一般的には、
片手でグラブバーやタンデムベルト。
もう一方の手で運転者の肩や腰を持ちます。

穏やかに運転している限り、体が後ろに持っていかれることはほとんどなく、減速時に体が前に持っていかれることのほうが圧倒的に多いです。
※グラブバーが凄く役に立ちます。

体を預けてしまうとライダーに負担がかかる為、漫画などでよくある「両手を腰に回して密着するような乗り方」は あまりしません。

えー、ちょっと残念
スポーツ走行では、同乗者も前傾姿勢にならないと、怖さを感じることがあります。
しかし前傾姿勢で抱きつくとライダーに負担がかかり過ぎるので、タンクに手を置いてライダーに体重がかかるのを抑える。という乗り方をすることがあります。

昔からある定番の方法のひとつです。
ただし、同乗者はかなり疲れます。
スポーツ走行をしたいときにおすすめ。それ以外では あまりおすすめしません。
降りるとき:ライダーの手順。
- なるべく平坦で滑りにくい場所にバイクを停止させる。
- 可能であればエンジンは切って、しっかりとバイクを支えます。
- 両足で支えてフロントブレーキを引いておきます。
足着きの良くないバイクは、左足を着いて、リアブレーキを踏みます。
- バイクの安定が取れたら、同乗者に「降りてもいいよ」と合図を出します。
降りるとき:同乗者の手順。
- 同乗者は、ライダー・バイクが安定していることを確認してから動きます。
- まず片側のステップに体重を乗せてバイクをまたぎ、ゆっくりと片方の足を地面に下ろします。
乗るときと同様に、地面や縁石に足を着けたほうが安定する場合は、片足を地面に着けて降ります。
- もう片方の足もステップから離し、両足を地面に着けて降りたことをライダーに伝えます。
乗り降りの際の注意点。
- コミュニケーションが大事。
乗り降りの際には、ライダーと同乗者が常に声をかけ合って、動作を確認しながら行いましょう。
- ゆっくりスムーズな動作を心がける。
急いで乗り降りをするとバイクのバランスを崩す原因になるので、慎重に動くことが大切です。
- 路面の状態を確認する。
停車場所が斜面や不安定な地面でないかを確認し、バイクがしっかりと支えられる場所で乗り降りするようにしましょう。
これらの手順を守ることで、バイクの二人乗りが安全かつスムーズに行えます。
足が滑りにくいバイク用シューズ、ブーツ。
バイク二人乗りの基本テクニック:安全に乗るためのコツ。
二人乗りは、一人で運転する時と比べて重心が変わり、操作性も異なってくるため、特に2人乗り初心者は慎重に乗る必要があります。
同乗者も二人乗りに慣れていない場合、バイクの動きやライディング時の感覚に戸惑うことがあります。
走行中の不安を軽減し、安全に乗るために、
事前に以下の内容を同乗者にしっかり説明しておきましょう。
加速、減速。
二人乗りでは、バイクの重心が通常よりも高くなり、不安定になりがちです。
そのため、急な加速や減速は非常に危険です。
特に同乗者がバイクの動きに慣れていない場合、急発進や急ブレーキでバランスを崩し、転倒のリスクが高まります。
対策:スムーズな発進を心がける。
発進時はアクセルを少しずつ開け、同乗者に衝撃が伝わらないようにしましょう。
半クラッチは長々と使わないのが運転の基本ですが、2人乗りで重くなっているバイクは、普段と同じ動作だとエンストするおそれがあります。
2人乗りに慣れるまでは、半クラッチを使って穏やかに発進しましょう。
対策:早めにブレーキをかけ、穏やかに減速する。
2人乗りで重くなっているバイクは、制動距離が伸びます。
普段よりも早めにブレーキをかけるように心がけておきましょう。
余裕を持って止まれるときは、リアブレーキを一瞬先にかけることで、極端な前のめりを抑えることが出来ます。
慣性で体が前に持っていかれるのを抑えられる為、同乗者の負担が減ります。
同乗者が慣れていない場合は、特に慎重に操作し、走行中はなるべく急な動きを避けましょう。
カーブでの体重移動。
カーブは二人乗りで特に危険なシチュエーションです。
同乗者がライダーと同じ方向に体を傾けず、逆方向に動いてしまうことがよくあります。
バイクのバランスが崩れ、転倒の危険が高まります。
これは、初心者の同乗者が直感的に「反対側に傾く」動作を取ってしまうことが原因です。
対策:事前に同乗者に正しい体の動かし方を説明する
バイクに乗る前に、同乗者には「ライダーと同じ方向に自然に傾いてもらう」ことを伝えましょう。
最初から体を大きく傾けるのは恐怖を感じるおそれがある為、少しずつ傾ける量を増やしていってもらうという方法が安心です。
二人の体が同じ方向に動くことで、バイクは安定してコーナーを曲がれます。
また、事前にコーナーに入るタイミングを伝えると、同乗者も安心して体を預けることができます。
速度調整とライン取り。
二人乗りでは、カーブの手前で速度をしっかりと落とし、アクセルを開けて (アクセルを開けるとバイクが安定する) コーナリングすることが重要です。
普段より車重が重くなっているので、早めにブレーキをかけて しっかりと減速してください。
また、同乗者がいることでバイクの重心が高くなりやすいため、素早く傾けたりせずに慎重なライン取りを心がけましょう。
軽いバイクほど影響が大きい。
軽いバイクは、「バイクの重量」に対して「人間の体重」の占める割合が大きくなり、影響も大きくなります。
より慎重な運転が求められます。
前後のブレーキ配分。
教習所などで推奨されている通常時のブレーキ配分は、「前7:後3」
二人乗りのときは、後ろが重くなる為、リアブレーキの配分を多めにする必要があります。
車種や体重で配分量は変わってくるので、最初は出来る限り穏やかな運転をしつつ、リアブレーキの配分量を少しずつ増やしていってください。
高速道路でのパワー不足。
126〜250ccぐらいのバイクは、最高速度が100km/h前後。という車種もあります。
二人乗りでは更に速度が落ちる可能性があります。
対策:出来る限り「左車線」を走る。
右車線は追い越し用の車線で流れが速いことが多いです。
基本、追い越しなどは考えずに左の車線を走ります。
上り坂では、1つ低いギアで走行する
ギアは低いほど強い力が出せるので、登り坂では 1つギアを落とします。
どうしてもパワー不足で失速していく場合は、左ウインカーやハザードで後続車に伝えます。
路面の凹凸や段差。
未舗装の道路や荒れた路面、歩道との段差を乗り越えるときなどは、二人乗りにとってバランスを崩しやすい危険な状況です。
同乗者がバイクの上下動に慣れていない場合、衝撃で体勢を崩し、バイクが不安定になることがあります。
特に速度が高いまま段差に突っ込むと、大きく揺れてコントロールを失う可能性もあります。
対策:なるべくスピードを落とし、普段より重くなっていることを考慮する。
凹凸のある道路や段差に差し掛かる際は、スピードを落とし、ゆっくりと進むことが重要です。
荒れた路面を走行する際は、強力すぎるフロントブレーキは極力使わず、リアブレーキで速度調節を行います。
一人のときより車重が重くなっています。
歩道との段差を普段の感覚で乗り越えようとすると、うまく越えられない可能性があります。
できる限り段差とタイヤが直角になるようにして、あまり斜めからは乗り越えないようにしてください。
同乗者に路面状況を伝えておく。
前もって同乗者に路面の状況を伝え、体の力を抜いてリラックスしてもらうように指示すると、衝撃に対する反応がスムーズになります。
また、サスペンションのセッティングを見直すことも、振動を軽減する一つの手です。
停止、低速走行。
バイクは速度が遅いほど不安定になります。
信号停止や停車時、ライダーが足を着く準備が整っていないうちに同乗者が不用意に動いたりすると、バイクが不安定になり、転倒するリスクがあります。
渋滞などの低速走行時は、バイクのバランスを保つのが難しく、二人乗りではより不安定になりがちです。
二人分の体重があるため、バイクがフラつきやすく、ふらつくと同乗者が恐怖感を感じることもあります。
対策:停車時、低速走行時は動かないように伝えておく。
停車前など、ゆっくり走っているときは、バランスを崩しやすいことを伝えておきましょう。
また、停車時に足をつく際は、路面が滑りやすい場所や傾斜のある場所を避けることも大切です。
対策:アクセルは ゆっくり少しだけ動かす。
渋滞や低速走行時には、1速、2速など低いギアでの走行となります。
低いギアでアクセルを一気に動かすと衝撃が出て車体が揺れます。
アクセルを数ミリ単位でゆっくりと動かせば、衝撃が出にくくスムーズな低速走行が行えます。
また、フロントブレーキは低速では強力すぎて調節が難しい為、速度調節はリアブレーキで行います。
アクセルを開けているときが いちばん安定するので、アクセル一定でリアブレーキで速度を調節すると、かなり安定した低速走行が出来ます。
長時間走行時の休憩と体調管理。

長距離のツーリングを二人で楽しむ場合、ライダーだけでなく同乗者の体調管理も重要です。
同乗者はライダーと違って動きが少なく、体が硬直しやすいため、こまめな休憩を取り入れることが安全運転につながります。
一人で運転する際以上に、二人乗りでは疲れが蓄積しやすくなります。
特に同乗者が疲労している場合は、安全のためにも定期的に休憩を取るようにしましょう。
1時間ごとに休憩を挟むのが理想的です。
空気圧等のチェック。

普段の走行時よりも車重が重くなりますから、タイヤの空気圧による影響も大きくなる可能性が高いです。
定期的にチェックしている人も、二人乗り前には、なるべく空気圧をチェックしておきましょう。
また、バイクが故障すると、予定がくるってしまい、せっかくの2人乗りの時間が台無しです。
走行中の大きな故障は怪我をする可能性もあります。
最低限の車両チェックはしておきましょう。
最低限のチェックポイント。
「ブタと燃料」
ブ;ブレーキ。
タ:タイヤ。
と:灯火類。(ライト、ウインカー)
燃料:ガソリン。電動バイクはバッテリー。
まとめ:二人乗り初心者でも安全に楽しむための心構え。
二人乗りは、ライダーにとっては少し難易度が上がるものの、基本的な危険シチュエーションを避け、適切な対策を講じれば、安全に楽しむことができます。
事前にバイクの点検をしておき、走行中は急な動作を避け、同乗者とのコミュニケーションをしっかり取ることで、二人乗り特有のリスクを最小限に抑えることができます。
2人乗り初心者は特に慎重に、安全第一でライディングを楽しみましょう。
所長から一言。(まとめ)

まず、法律やルールを守ることが最優先。
同乗者が安全に乗れるよう、乗車用ヘルメットやバイク用ウェアを装着。
長時間の場合、インカムやクッションなど快適性を上げる装備も重要です。

走行時は、スムーズで穏やかな操作を心がけ、特に急発進や急停止を避けましょう。
カーブでは、同乗者に「同じほうへ傾くように」伝えておき、バイクのバランスを保つことが不可欠です。
さらに、同乗者が不安を感じないように、事前にコミュニケーションを取り、体の動かし方やバイクの特性を説明しておくと、安心して二人乗りを楽しむことができます。

ツーリングでは、こまめに休憩を取り、同乗者の体調に気を配ろう。
最後に、バイクの二人乗りは、安全を最優先にしつつも楽しむ心を忘れずに。
互いの信頼とコミュニケーションを大切にしながら、心地よい風と共に、素晴らしいライディング体験を分かち合いましょう。
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バイク保険の基礎知識は、こちらの記事をご覧ください。
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