バイク専用ナビとバイクで使えるポータブルナビ(7インチぐらいまでの小型ナビ)について。
スマホのアプリでよくない?
スマホ(タブレット)用アプリは、短時間ならオススメです。
- 晴れの日に画面が見えにくい。
- ちょっとだけ操作しにくい。
- ちょっとだけ通信料がかかる。
不満はこれぐらいです。
長時間スマホのナビアプリを使うと、熱・振動・バッテリー残量という問題が出てきます。
スマホ用ナビアプリを長時間 使ったときのデメリット。
長時間・又は真夏のツーリングでは、
- バッテリーが熱くなりすぎて止まってしまう。(熱暴走)
- 振動でスマホが壊れる。(Apple社が注意喚起をしています)
- 長距離だとスマホのバッテリー残量が心配。
- 充電しながらだと更に熱くなる。
といった問題が発生します。
特に熱暴走は深刻な問題です。
- しばらくスマホが使えない。
- 熱でバッテリーが劣化する。
- 最悪 故障・変形する。
熱暴走までいかなくても、高温になるとバッテリーの寿命が縮みます。
参考リンク:バイク雑誌BikeJINのコラム。別タブで開きます。
ナビ紹介記事中に熱暴走でスマホが故障したことが書かれています。
※症状的には、次で説明する「振動による故障」かもしれません。
冷却シートやファンなど冷却グッズを使ったり、クールタオルを敷いたりして応急処置は可能です。
熱暴走について検索すると、このような対策方法が沢山でてきます。
しかし、バッテリーの劣化を完全には防げませんし、振動・バッテリー残量の問題は解決しません。
Apple社が、バイクの振動がiPhoneのカメラ機能に影響するおそれがあると注意を促しています。
スマホの固定は揺れを抑える「防振マウント」を使用して、長期間の常用はなるべく避けるように推奨しています。
参考リンク:Apple サポート。 別タブで開きます。
バイク用ナビ・ポータブルナビのデメリット。
ナビにもデメリットがあります。
数千円~3万円ぐらいまでの低価格ナビは、スマホに比べて性能面で劣ります。
レビューでも性能面での不満が多く見られます。
ポータブルナビは車用がほとんどで、防水機能がありません。
タンクバッグや防水ケースに入れての運用となる為、少し見えづらく、操作しにくくなります。
マップ更新が有料、又は出来ない。
「1年、又は3年間は更新無料」というモデルもありますし、主要道路が大きく変わることはあまりないので、気にならない人もいるでしょう。
ただ、スマホだと無料で最新のマップを表示できます。
デメリットはあっても、ツーリング先でスマホが壊れるよりマシかなぁ。
という人は、バイク用ナビ(ポータブルナビ)の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
この後は基本情報と、バイク専用ならではの機能を紹介していきます。
耐熱・耐振。
バイク専用ナビも、車用のポータブルナビも、スマホより熱と振動に強く作られています。
耐熱温度は、スマホが45度ぐらいまでを想定しているのに対して、ナビは60度ぐらいまでが一般的です。
スマホでありがちな「熱暴走」は、かなり起こりにくくなっています。
※ポータブルナビの中には耐熱温度が少し低めの設定となっている製品もあります。
耐熱温度は製品仕様や説明書に書かれています。
感圧式。静電式。
バイク用ナビの多くは感圧式。グローブを着けたまま画面のタッチ操作ができます。
・感圧式。
指で画面に触れたときの圧力で反応します。
分厚いバイク用のグローブを着けたままでも操作が可能です。
・静電式。
指から出ている静電気に反応します。
スマホと同じ法式です。
バイク用ナビは、静電式でもタッチペン付属の製品があります。
裏側などに取り付けられるようになっています。
・タッチペン。
冬用の分厚いグローブだとタッチペンを取るとき・戻すときに苦労します。
タッチペンで操作したい場合、置き場所は少し工夫したほうがいいでしょう。
そして落とさないようにストラップ付きに変えるのがオススメ。
スマホ画面の操作ができる「スマホ対応」のグローブもあります。
しかし、数は かなり少ないです。
自分に合った操作しやすいグローブでタッチペンを使うほうが安全です。
画面の大きさ。
主流は、5インチ以下と7インチ。
画面サイズ | 横 | 縦 |
---|---|---|
4インチ | 8.84cm | 4.98cm |
5インチ | 11.05cm | 6.22cm |
7インチ | 15.47cm | 8.71cm |
7インチは視認性と操作性は良くなりますが、バイク(特にハンドル)に付けようとすると意外と大きくて付けにくいことがあります。
製品サイズをチェックして、
取り付けたい場所をメジャーで計っておきましょう。
※製品全体のサイズはもう少し大きくなります。
5インチは、スマホと同じぐらいのサイズです。
操作性・視認性は悪くなりますが、取り付け・持ち運びが楽になります。
出来るだけ荷物を減らしたい人にも向いています。
バイク用は、画面の操作ボタンが大きく表示されたりと、小さくても操作性が良い製品もあります。
商品説明で画像付きで紹介されていたりするのでチェックしてみて下さい。
・インチ(型)と V型。
インチではなく、V型という表記をしている製品もあります。
- V型は、実際に見えている画面サイズ。
- インチ(型)は、外枠に隠れている部分を含めた画面サイズ。
V型のほうがちょっとだけ大きくなります。
昼間の視認性。
ナビでもスマホでも晴れの日の昼間は、画面が見えにくくなります。
・昼でも見やすい高輝度ディスプレイ。
・サンバイザー(ひさし)付き。
など、バイク用は昼間でも画面が見やすいように工夫されている製品が多いです。
完璧を求めるのは難しいですが、何の対策もしないより視認性が上がります。
サンバイザーが付いたタンクバッグやスマホホルダーなどがあるので、昼間の視認性がよくないナビ、スマホ(タブレット)でも対処は可能です。
汎用の反射防止フィルムでも少し見えやすくなります。
その他機能。Bluetooth・Wi-Fiなど。
zumo396 バイク用ナビ GPS Garmin ガーミン
Bluetooth。
Bluetooth機能があれば、Bluetooth対応のイヤホンやインカムで音声を聞くことが出来ます。
音楽を聞ける製品もあります。
特にフルフェイスヘルメットは音が聞こえにくいので、フルフェイスで音声案内が聞きたい人には必須と言えます。
イヤホン、インカムのスピーカーからの音量には注意して下さい。
周りの音が聞こえないほどの音量にすると条例違反となるおそれがあります。
多くの都道府県で禁止されています。
なにより危険ですから、音量は聞こえる範囲で控えめにしましょう。
Wi-Fi。
Wi-Fi対応なら、新しい地図に更新したり、ソフトウェアのアップデートが出来ます。
地図データの更新は基本的に有料ですが、「3年間更新無料」という製品もあります。
なるべく新しい地図が欲しい人は、Wi-Fi対応で地図データが更新できるかチェックするようにして下さい。
ワンセグ。フルセグ。
バイクではあまり重要視されないと思いますが、テレビが見れます。
車用のナビでは定番の機能です。
SDカード内の動画や写真、音楽を楽しめる製品もあります。
・ワンセグ。
解像度:320×240。
フレームレート:15fps。
画質は悪いが、データ量が少ないので移動中でも映りやすい。
・フルセグ。
解像度:1920×1080。
フレームレート:30fps。
高画質。データ量が多いので移動中に映らないことがある。
※フレームレートは1秒間のコマ数です。
15fpsなら、1秒間に15枚の画像をパラパラ漫画のようにして動いているように見せます。
数が多いほど なめらかに動きます。
防水性能。
バイク専用ナビは、ほぼ全て防水になっています。
だいたい IP表示というもので書かれています。
具体的には「IP55」「IP56」「IPX5」「IPX6」など。
防水性能は、最後の数字(4番目の数字)です。
最後の数字 | 試験内容 |
---|---|
5 | 1分間に12.5Lの水をかける。最低3分。 |
6 | 1分間に100Lの水をかける。最低3分。 |
7 | 水深1mに30分間つける。 |
最後の数字が5であれば、そこそこ強い雨にも耐えることが出来ます。
6は、かなり激しい雨にも耐えられます。
バイクで走行中は、雨の勢いにバイクのスピードがプラスされます。
最後の数字が5以下、又はただ防水とだけ書かれている製品は凄く激しい雨には耐えられないおそれがあります。
どれだけ激しい雨でもバイクに乗る。という人には、最後の数字が6の製品がおすすめです。
なぜか、ナビは最後の数字が5という製品が大半です。
凄く激しい雨の高速道路などでは、取り外すか防水ケースに入れることをおすすめします。
ちなみに、3番目の数字は防塵(ホコリ)に対する性能です。
0~6までで、数字が大きいほど性能が高くなります。
3番目がXだと、防塵の検査はしていないということになります。
ポータブルナビの雨対策。
ポータブルナビは、ほぼ車用です。
車用のナビに防水機能はありません。
雨でも使用するなら、防水ケースなどに入れての運用となります。
防水ケース。
スマホ用・タブレット用・ナビ用と様々な防水ケースがあります。
スマホ用は、ハンドルに取り付ける為の部品が付いているものが沢山あります。
しかし、
タブレット用は取り付け部品が付いた防水ケースは少なく、ナビ用は数が少ないです。
取り付け部品の無い防水ケースは、何らかの工夫が必要です。
汎用の取り付けマウントにくっ付けてしまうか、防水ケースごと固定すると楽ですが、休憩時の付け外しのしやすさ・又はケースからの出しやすさも考えておいて下さい。
バイク用品メーカーの防水ケースもあるが・・・
ラフ&ロードやデグナーなどから防水ケースが販売されています。
ただ種類は少なく大きさが合わない場合もあります。
音声重視で画面をあまり見ないのであれば、小型のタンクバッグも使えます。
しかし防水のタンクバッグは少なく、レインカバーを被せると操作性が悪くなります。
バイク用は取り付けに関しては考えられているので、使用用途・サイズが合えば使いやすいです。
給電方法。
基本的にはバイクのバッテリーから電源を取ります。
内蔵バッテリーでも使用可能。という製品もあります。
ナビの内蔵バッテリーで使用するなら取り付けは簡単です。
付属のマウントや汎用品でハンドルなどにナビを固定するだけです。
ただし、内蔵バッテリーでの使用可能時間は短いものが多いです。
バイクのバッテリーと繋ぐと長時間使用できますが、取り付けは難しくなります。
取り付け方法の紹介記事や動画は沢山ありますが、知識なしだとちょっと難しいです。
専用工具も必要です。
不安な人は、バイク屋や大型用品店で取り付けてもらうことが出来ます。
バイク用品店2りんかん作業工賃表。
USB電源対応の製品なら、モバイルバッテリーが使えます。
モバイルバッテリーのコードを通せるタンクバッグやマップ・タブレットケースなどもあります。
既にバイクにUSB電源を付けている場合は、対応している製品にしておくと設置が楽です。
・自分で取り付ける場合。
取り付け方、必要な工具、部品などはこちらの記事を参考にして下さい。
記事後半の「取り付け方」で説明しています。
目次をクリックorタップで好きな場所に移動できます。
主要メーカー。
・GARMIN。(ガーミン)
防水・感圧式・Bluetooth・Wi-Fi。
機能充実で高性能ですが、価格は少し高め。
・Yupiteru。(ユピテル)
バイク専用と車用のポータブルナビがあります。
ポータブルナビは低価格のモデルもあります。
・Panasonic。
車用の「ゴリラ」シリーズをバイクに使うのが定番です。
自己責任となりますが、USB充電できるケーブルが色々なメーカーから販売されています。
上位モデルに「ストラーダ」シリーズ。
低価格製品の主要メーカー。
レビューでは、性能・耐久性への不満が複数みられます。
一方、値段を考えれば満足という意見もあります。
・MAXWIN。
バイク用とポータブルナビがあります。
ポータブルナビに防水ケースと取り付けマウントが付属した「バイク用パック」のような製品があります。
機能満載ですが、案内・正確な位置など基本的な性能に関しては不満の声が多いです。
・SPEEDER。
バイク用とポータブルナビがあります。
ポータブルナビはかなりの低価格。
機能の多さは最高レベル。
基本性能に関しては不満の声が多いです。
・KYPLAZA。
バイク用とポータブルナビがあります。
機能満載で低価格。
基本性能に関しては不満の声が多いです。
ポータブルナビのランキング、バイク用ナビのレビューや商品詳細はこちらからご覧ください。
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これはスマホ用ナビアプリの有料バージョンです。
ツーリングサポーターは無料バージョンもあるので、まずは無料バージョンから試すのがよいでしょう。
所長から一言。
スマホでナビアプリを長時間使うと熱と振動で壊れるおそれがあるよ。
一方、ナビは高額商品じゃないと性能面でスマホに劣るよ。
短時間の使用ならスマホ(タブレット)のナビアプリがおすすめ。
長時間使う場合は、バイク用ナビ・ポータブルナビがおすすめ。