対向車との間に引かれるセンターライン。
黄色・白・白の破線(途切れ途切れの線)と、線の種類だけでも 3種類あります。

白の破線がハミ出してもよくて、後はダメだっけ?

正確に言うとちょっと違います。
曖昧に覚えている人が(私もです)多いんじゃないかな。

この機会にぜひ覚えてください。
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白の破線(途切れ途切れの線)

ハミ出して走行することが可能。
追い越しのときも、駐車車両などを避けるときも、センターラインをハミ出して走行できます。
平成23年の交通規制基準によって、片側の道幅が 6m未満の道路に採用されています。

追い越すときも、避けるときも、安全確認とウインカーを忘れないように。
白の実線(途切れのない線)

ハミ出して走行することは禁止。
駐車車両などを避ける際も、ハミ出してはいけません。
平成23年の交通規制基準によって、片側の道幅が 6m以上の道路に採用されています。

道幅が広い為、駐車車両などを避ける際もハミ出さずに通行することが求められます。
古い道路で、6m未満なのに白の実線が引かれている場合や、道路工事などでハミ出さなければ通行できないときはハミ出しても大丈夫。
白の実線は、ハミ出さなければ追い越し可能

ハミ出さずに追い越すことは可能ですが、前を走っている車が、何かを避けるなどで右に動けば接触してしまいます。

同じ車線内で追い越しが出来ることを知らない人もいるでしょう。

知らない人からすると、危険な運転に見えちゃうかもね。

追い越しをするときは、十分な注意が必要です。

私も知らなかったことは内緒。
いくつかの車情報サイトなどが、道路交通法の表記的に、センターラインが「白の実線」で「幅6m未満」の場合、ハミ出して追い越しが可能。という見解を示しています。
道路交通法第17条↓
当該道路の左側部分の幅員が六メートルに満たない道路において、他の車両を追い越そうとするとき(当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限るものとし、道路標識等により追越しのため右側部分にはみ出して通行することが禁止されている場合を除く。)。
出典:道路交通法第十七条 第五項 4
次で説明する黄色の実線の名称が「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」同じ名前の標識もあります。
黄色(オレンジ)の実線

ハミ出して追い越しをすることは禁止。
駐車車両や停車中のバスなどを避ける際には、ハミ出しても大丈夫。
平成23年の交通規制基準によって、片側の道幅が 6m未満の道路に採用されています。

黄色の実線は、幅6m未満の狭い道で、センターラインを越えて追い越しをすると危険だと思われる場所に引かれます。
平成23年の交通規制基準で決まった道幅と通行ルールをまとまると、次の表のようになります。
片側の 道幅 | 中央線 | 通行ルール |
---|---|---|
6m未満 | 白の破線 | ハミ出し可能 |
6m未満 | 黄色 | 追い越しの為の ハミ出し禁止 |
6m以上 | 白 | ハミ出し禁止 |
黄色の実線は、ハミ出さなければ追い越し可能だが・・・

黄色の実線の場合、ハミ出さずに追い越すことは可能です。
特にバイクだとハミ出さずに追い越し出来そうなことがあります。
しかし黄色の実線は、道幅が狭く、追い越しが危険な場所に引かれるのが基本です。

なるべく追い越しは控える。というのが無難かな。
黄色の実線の名前は「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」
同じ意味の標識があります↓
標識

- 画像 左:「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」
黄色の実線と同じ意味となります。
ハミ出さなければ追い越し可能です。
- 画像 右:「追越し禁止」
追越し禁止の文字(補助標識)が付きます。
追い越しは出来ません。
どちらの標識も、追い越しをかけると危険な場所に設置されますから、無理な追い越しは控えましょう。
ドットライン

車線内の両脇(自身の両脇)に引かれている短い白の破線。
法的な意味は無く、道幅を狭く見せることで、スピードの出し過ぎを抑える効果を狙って引かれています。

白の破線と間違えやすいので注意してください。
高速道路のカーブや下り坂、見通しの悪い道などに設置されます。
2重線

自身に近い側の線に従って通行します。
例↓

自分に近い側が白の破線なら、ハミ出して追い越しOK。
自分に近い側が黄色の実線なら、追い越しの為のハミ出し禁止。
ドットラインと間違えないように

ドットライン(ひとつ上で説明)と 2重線は違うので注意が必要です。ドットラインは自身の両脇(車線内の両脇)に引かれている短い白の破線。
同じ色の2重線

同じ色の2重線は、強調して注意を促す目的で引かれています。

通行ルールは、1本の線と同じになります。
白の実線なら、ハミ出し禁止。
黄色の実線なら、追い越しの為のハミ出し禁止。
3重線

センターラインを強調して注意を促す目的で引かれています。
ハミ出し可能な白の破線の道で、危険な場所に黄色の実線が足される。といったパターンもあります。
2重線と同じで、自身に近い側の線に従います。
自分に近い側が黄色の実線なら、追い越しの為のハミ出し禁止。

自分に近い側が黄色の実線なら、駐車車両などを避けるときはハミ出しても大丈夫。

ドットラインと間違えないように

自分側だけでなく、対向車線にもドットライン(少し上で説明しています)があった場合、センターラインが 3重のように見えます。
ドットラインは、自身の両脇(車線内の両脇)に引かれている短い白の破線です。
中央線の標識

指示標識「中央線」
片側が 2車線、反対側は 1車線など、パッと見だとセンターラインが分かりにくい場所に標識が設置されることがあります。
標識の設置イメージ↓

トンネルの場合

片側 1車線のトンネルは「追越し禁止」です。
センターラインの色に関係なく、追い越しは出来ません。
片側 2車線以上のトンネルは、追い越しを禁止する標識がなければ追い越し可能です。
ただし、暗いトンネル内での追い越しは十分な注意が必要です。
片側 2車線以上のトンネルの場合。
センターラインと 2車線以上の道路を区切る線(車線境界線)は、ルールが違います。
車線境界線の簡単なまとめ。
- 白の破線:車線変更が可能
- 白の実線:車線変更が可能
- 黄色の実線:車線変更は出来ない
詳しくは、こちらをご覧ください。
参考:
道路標識、区画線及び道路標示に関する命令
道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部を改正する命令(令和五年内閣府・国土交通省令第一号)
道路交通法第十七条
道路交通法第三十条
警視庁 交通規制の目的、基準等
所長から一言(まとめ)
- 白の破線:ハミ出しOK
- 白の実線:ハミ出し禁止
- 黄色の実線:追い越しのとき、ハミ出し禁止

2重線や3重線の場合、自分に近い側の線に従う。
ドットラインと間違えやすいので注意。
※ドットラインは、車線内の両脇に引かれている短い白の破線です。
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